レトロ風フリーゲーム『a film』。美しいドット絵の世界で語られる10分間の物語

ファミコンやコンピュータゲームの時代から、ゲームの表現手段として長らく使われてきた「ドット絵」。もぐらゲームスでは、懐かしくも美しいドット絵の世界が描かれるフリーゲームをこれまでも紹介してきた。

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今回は、そんなドット絵の美術が光るフリーゲーム『a film』を紹介する。本作は、映画館を舞台にしたアドベンチャー作品で、10分ほどでクリアできる掌編となっている。特徴としては、なんといっても作りこまれたドット絵で表現された世界観と、多くを語らない形式で展開される浮遊感のある物語だ。必要最低限の文章でストーリーが語られるからこそ、その豊かなグラフィックに目が向かう本作は、まるで夢の中を探索しているような雰囲気が味わえることだろう。さっそく紹介したい。

レトロ感の溢れる映画館を探検するアドベンチャー

このゲームの物語は、主人公がすでに閉館した映画館へとやってきたところから始まる。昔好きだった映画館の入口に向かう主人公だが、そこに意味深な黒猫が現れる。黒猫に導かれるように奥へと進むと、そこには子供の頃に見た思い出の映画のポスターがあった。さらに奥では、その映画のフィルムを見つける。偶然拾った古びたフィルムを、映写機へとセットしてみる主人公だが…?

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物語の始まり、既に閉館された映画館へとやってきた主人公

本作は、ゲームとしては10分でクリアできる掌編となっている。10分という短い内容で、物語も多くは語られない文章ではあるが、その分、綿密に作りこまれたドット絵の世界に目が向かっていく。文章の代わりに、豊富なグラフィックが物語ってくるのだ。

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ドット絵で作りこまれた映画館の中を、自由に探索することが出来る

ゲームの進め方としては、基本的にアイテムを入手しながら映画館の奥へと進む形式となる。探索できるマップは少ないながらも、内装からレトロな香りを感じさせる映画館の中の探索は、細かい装飾にもついつい目が向かってしまうことだろう。

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絶妙に作りこまれたドット絵の世界に惹きこまれる

主人公は、映画館の入り口で出会った黒猫に導かれるように、奥へ奥へと進んでいく。思い出の映画のフィルムを手に入れ、それを映写機にセットしたとき、何が起こるのか?結末はぜひ確かめてみてほしい。

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昔見た映画のポスターを見つける主人公

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映画館の奥へと誘うネコは何者なのか

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保管されていた映画のフィルムを見つけ、映写機に入れると…

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物語は思わぬ方向に…?現実と夢が交差したかのような世界を楽しもう

思い出の映画館の奥で、主人公は何を見るのだろうか。10分でクリアできる短編ながら、余韻の残る作品となっている本作。ぜひプレイしてほしい。

[基本情報]
タイトル 『a film』
制作者 ふゎふゎホヨモッテリ(制作者様サイトはこちら)
クリア時間 5~10分
対応OS win
価格 無料

ダウンロードはこちらから http://www.freem.ne.jp/win/game/9612


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    poroLogue(@poroLogue

    もぐらゲームス編集長。大学在学中にフリーゲームをテーマとした論文を執筆。日本デジタルゲーム学会・若手発表会にて「語りとしてのビデオゲーム(Videogame as Narrative)」を発表。NHKのゲーム紹介コーナーへの作品推薦、株式会社KADOKAWA主催のニコニコ自作ゲームフェス協賛企業賞「窓の杜賞」の選考委員として参加、週刊ファミ通誌のインディーゲームコーナーの作品選出、株式会社インプレス・窓の杜「週末ゲーム」にて連載など。

    フリーゲーム作者さんへのインタビュー・レビューなど多数。フリーゲーム歴は10年半ばほど。思い出に残っているゲームは『SeraphicBlue』『Berwick Saga』。