ユーザーが選ぶ今年のベストフリーゲーム投票企画「フリゲ2016」 結果発表

フリーゲーム

先日より開催されていた、ユーザーによるフリーゲームの人気投票イベント「フリゲ2016」。

「フリゲ2016」は、これまでに遊んだフリーゲームの中から「これが好き!」というフリゲを投票するユーザー投票型イベントだ。「作品のクオリティ」を決めることを目的としたものではなく、あくまで人気投票の一環となっている。

本イベントの投票結果が12月24日に発表されたので、投票数の上位5作品をサマリーとして紹介したい。

『ニュー・スーパーフックガール』

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『ニュー・スーパーフックガール』は、Unity製のアクションゲームとなっており、フックを射出する装置『フックショット』を駆使する少女「フックちゃん」を操作し、様々なステージを攻略していくアクションゲームだ。フリーゲームのダウンロードサイト「フリーゲーム夢現」でも、週間ダウンロードランキング、レビューランキングの上位となっており、話題を呼んでいた。

本作の特徴としては、フックちゃんが使う「フックショット」をステージのあちこちに引っ掛け、宙を飛び、縦横無尽にステージ内を駆け巡る楽しさ。そして、ステージの隅から隅まで仕掛けが作りこまれており、それらを攻略・探索する楽しさが魅力だ。

登場するステージには、高い建物が連なる雪の降る街、広大な海原、突風の吹きすさぶ大空、機械の空中庭園……などなど、多様なステージと仕掛けが待ち構えている。どれも特徴あるステージで、攻略が楽しいものとなっている。

また、アクションの腕を磨いて攻略を行なう楽しみのほかに、ステージの攻略ルートや方法を自分で見つけていく面白さは、かつてニンテンドウ64でリリースされたコンシューマゲーム『スーパーマリオ64』のような「自由な攻略性」を思い出す作品となっていた。

(紹介記事)
爽快フックアクションのフリーゲーム『ニュー・スーパーフックガール』。任天堂作品のような巧みなゲームデザインが光る

『メイジの転生録』

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フリーゲームの投稿コンテスト「VIPRPG紅白2015」にて総合1位の評価を得たRPG『メイジの転生録』。

ノンフィールド型のRPGとして優れたゲームバランスや、ユーザビリティの優れたシステム設計が特徴。加えて、独特ながらもプレイするたびに馴染んでくる世界観や台詞回しは、多くのファンを生み出した。

『メイジの悲劇譚』『メイジの因果録』といった過去作も存在するが、本作はそれら作品をプレイしていなくとも楽しめるようになっている。ただ、過去作をプレイしている場合はより楽しめるものとなっているので、本作の途中まで遊んだ段階で好みと感じた場合、過去作を遊んでみるのもよいだろう。

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コラム:フリーゲームをはじめよう。「第1回 誰もが最初は知らない、フリーゲームという未知の世界」

『END ROLL』

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『END ROLL』は、『ミノニヨクシティ』などのフリーゲームRPGを制作してきた、せがわ氏の作品。

本作は「絶望系RPG」と称されている。謎の部屋に連れてこられた「ラッセル」は、幸せな夢を見るという薬を注射させられる。そして、夢の中の世界の町などを探索することになる……。というのが物語の筋書きだ。

戦闘の難易度は低めとなっており、バトル自体が物語演出の一環となっているような設計のため、RPGが苦手な人でもクリアすることはできるだろう。海底囚人氏の『大海原と大海原』『灰色庭園』といった作品の持つゲームバランスとなっている。

自作素材などで作りこまれた世界は探検しているだけでも楽しいものとなっている。寄り道要素などもあるため、ぜひ世界の隅々まで冒険してほしい。

『ヴェスタリアサーガⅠ 亡国の騎士と星の巫女』

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今年9月に公開された大作フリーゲームSRPG『ヴェスタリアサーガ』。亡国の騎士である少年「ゼイド」を主人公としたドラマチックな物語と、戦術性の高いゲームデザインが大きな魅力である本作。

ゲーム本編としては、各マップごとに特有の仕掛けがあり、それに対してプレイヤーが攻略方法を考えていくというゲームデザインが非常に優れているものとなっている。主人公ゼイドの前に現れる登場人物たちそれぞれが背負う物語も見逃せない。

プレイ時間としては数十時間ほどの長編だが、ゲーム開始時に難易度を選択できるため、SRPGの苦手なユーザーにも配慮されたものとなっている。冬の長期休みに入る人にはぜひ遊んでみて欲しい作品だ。なお、12月31日に開催されるコミックマーケットにて、サウンドトラックの頒布が予定されている。

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『箱庭えくすぷろーら』

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『箱庭えくすぷろーら』は、すき氏によって制作されたフリーゲームアクションRPG。

本作の特徴はビジュアルだけにとどまらず、クォータービューで描かれたユニークな世界観、武器やアイテムを使ったアクションバトル、プレイヤーを縛らない自由な探索の楽しさ、全編書き下ろしのBGMと多くの魅力が詰まっている。

主人公「にと」が旅先で出会う人達は個性的な人物ばかり。プレイヤーのガイド役をしてくれる女の子は、なぜかスクール水着を着て各地にいる。他の住人もちょっとだけエッチな台詞や有名なゲームのパロディを言ったりと、愉快なテキストが冒険にユーモアを添えてくれる作品となっている。

(紹介記事)
フリーゲームアクションRPG『箱庭えくすぷろーら』 遊び心を詰め込んだドット絵の箱庭で、自由度が高くてちょっとだけエッチな大冒険をしよう!

本記事で紹介した作品以外にも、企画ページにて詳細な結果が掲載されている。自分のお気に入りの作品がないか確認してみてはいかがだろうか。

  • もぐらゲームス編集部