開発中だけどちょこっと遊べる!注目フリー&インディーゲーム5選

今この時も、この世界にはたくさんの素晴らしいゲームが生み出されようとしている。
読者の皆さんにおいても、おそらく完成が待ち遠しい作品がいくつも思い当たることだろう。
しかし、開発中とあらば実際に少しだけでも遊んでみたくなるのがユーザーのサガである。

今回は開発中の作品の中から「体験版の存在する作品」に絞っていくつかを選出してみた。紹介の最後にはダウンロードページのリンクも貼ってあるので、記事を読んで遊んでみたくなったら是非とも活用して頂きたい。

ピコピコガール

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『ピコピコガール』は、Rukasu Marquet氏が開発中の2Dアクションゲーム。ビジュアルを見て分かるように、日本のアニメやビデオゲームに影響を受けたと思われる可愛らしいキャラクターと世界観が魅力的だ。
 
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主人公となるのは鍛冶屋の少女「ピコ」。銃やドリルに変形する巨大なハンマーを武器にフィールドを駆け巡り、二段ジャンプや落下攻撃等のアクションを駆使してギミックを解き突破していく。落下攻撃には敵を気絶させる効果があり、気絶状態の敵には通常より多くのダメージが与えられたりと見た目よりもアグレッシブなプレイが堪能できる。

さらに言うと、デモ版はほぼ一本道となっているが、製品版は広大なマップを自由に探索していく所謂メトロイドヴァニアの構想で開発されているようだ。

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巨大なツルハシとヘルメットを装着したケモミミ少女や、戦車を駆るドイツ軍人風の少女、継ぎ接ぎだらけの白衣を着た理系少女に、自走する電動ノコギリを携えたゴーグル少女など、決して長くはないデモ内において既に何人かの個性的かつ愛らしいキャラクターの姿が確認できる。

主人公のピコを始め、緻密なピクセルアートによって描かれたキャラクターたち。彼女らが画面狭しと動き回り、コロコロと表情を変えつつユーモラスな会話を交わす様子は賑やかで、そしてとってもキュートだ。ぜひデモに触れてみてその雰囲気を味わって欲しい。
 
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なお、本作は現在クラウドファンディングサイトindiegogoにてキャンペーンを実施中だ。支援額によってはゲーム内NPCやエクストラボスとして登場できたりと、ゲーム開発に関わることも可能。もちろん気軽な額から参加もできるので、本作が気になった方は応援の意味も込めてどうか積極的に支援して頂きたい。

デモのダウンロードはこちら
https://marquet.itch.io/piko-piko-

Ghost Hospital

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『Ghost Hospital』は、椎虫氏が中心となり少数メンバーで開発が進められているホラーフリーコメディー。
本作は基本的に探索を中心に進行するが、マップ中やボス戦でアクションを要求されるシーンがあり、ライフが尽きるとやり直しまたはゲームオーバーとなる。しかしそれほどシビアなアクションは要求されず、また、ホラーとつくが恐怖心を煽る要素はないので安心して欲しい。
 
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ある日のこと、友人らとタイムカプセルを掘り出す約束していたリッパー(名前は変更可能)は、ちょっとしたトラブルに見舞われ遅刻してしまう。
すぐに待ち合わせ場所に到着したリッパーだったが、先に待っているはずの友人たちの姿が見えない。目の前には廃病院が佇んでいた。もしかしたら友人たちはこの中にいるのかもしれないと古びた扉を開けて入ってみるが、そこに友人たちの姿はなく、ただ床一面に描かれた怪しげな魔法陣が不気味に輝いていた。じっと見ていると吸い込まれそうになる。思わず少し手を触れてしまうと、にわかに魔法陣が輝きだした。そして、気付くとリッパーは見知らぬ部屋へ飛ばされていた。

はたして彼はこの奇妙な病院で、はぐれた友達と再会することが出来るのだろうか。
 
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本作の特筆すべき点は、なんといっても手書き風の柔らかなタッチで描かれた魅力的なキャラクターたちだろう。メインキャラクターはもちろんだが、名前のないモブキャラクターさえ一人一人に独自のデザインがなされている。キュートでポップでちょっぴりホラーな彼らの個性はテキストからも良く滲み出ており、会話を通して羨ましいくらい生き生きとしているのが伝わってくる(幽霊に対してこの表現は失礼に当たるのだろうが)。
先日公開された公式サイトではそんなキャラクターたちの素敵なアートも確認できるので、気になる人はぜひ覗いてみよう。

また、不気味で可愛い本作の雰囲気にぴったりの素晴らしいサウンドにも大いに注目したい。
噂によれば、現在この病院にはゴースト界の超有名アーティストがチャリティーライブに訪れているらしい。運良くチケットを入手できれば好きな曲をリクエストして思う存分堪能できるので、院内をくまなく探してみよう。ヒントは「視力検査」だ。
 
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そんな『Ghost Hospital』だが、現在公開されているのはαバージョンであり、エピソード1の3分の2ほどを体験できる内容となっている。クリアするだけなら1時間と掛からないボリュームだが、それだけでも本作のダークでポップな雰囲気と随所に込められたこだわりをばっちり味わえるだろう。
特に、主人公のリッパーが◯◯になるシーンの演出は圧巻で、思わず舌を巻いてしまった。さらに初回プレイでは気付きにくい隠しイベントもいくつか盛り込まれているなど、実に濃密な体験版となっている。今から完成が非常に楽しみな作品である。
 
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また、『Ghost Hospital』と同時進行で開発が進められている『The Hotel337』もαバージョンが公開中だ。この2作は世界観を同じとしているので、両方プレイしてみれば現段階でも思わぬ繋がりを発見できるかもしれない。こちらも併せてチェックしてみて欲しい。

α版のプレイはこちら(ダウンロード不要)
https://game.nicovideo.jp/atsumaru/games/gm5259

Operation YABUKA

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『1001 Spikes』で知られるヲサ田サム氏によって開発が進められているのが、この『Operation YABUKA』だ。「80年代アーケードガンシューティングの家庭用版無茶移植」をコンセプトにしたゲームボーイライクなトップダウン視点のレールシューターである。

武装ドローンを操作し敵地を制圧していくというストーリーの本作。元はゲームボーイをテーマにしたゲームジャムにエントリーされていた作品で、期間終了後も少しずつ開発が進められている。
 
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ゲームの進行はオーソドックスで、上空から機銃で敵兵や設置物を撃破しながら$(スコア)を獲得していき、最後に待ち受けるボスを撃破するとステージクリアとなる。一度に撃てる弾は限りがあるが、任意のタイミングでリロードが可能。ただしその際に$を消費するので、どれだけ無駄弾を撃たず効率よく目標を撃破していくかがハイスコアの鍵となる。
とは言っても、残り弾数に限らず一律100$で全弾補充できてしまうので、この辺りのバランスはまだ調整中と言ったところだろうか。

また画面全体を攻撃できる強力なグレネードは、最初から所持している4個を使い切ってしまうと現段階では補充する方法がないので、再度使用するにはローカルファイルからセーブデータを削除するしかない。
 
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上記で触れたように、全体的な仕様やバランスも含め本作は現在αバージョンであり、サウンドは効果音のみでBGMはなく、ステージも途中までしか出来上がっていない未完成の状態だ。しかし、その緻密なドットの作り込みと滑らかなアニメーションは、既にして本作の並々ならぬクオリティの一端を見せている。

加えて、初代ゲームボーイ風にデザインされたウインドウも面白い。画面サイズも実機のものよりやや小さめだがそれに近く設定されており(フルスクリーンでのプレイも可能)、出来得る限り実機でのプレイ感を再現しようとしている開発者のこだわりを感じる。

本作の開発状況は不明で、次回の更新もいつされるかは分からないが、ゲームボーイが好きな筆者としては完成を期待してゆるりと応援していきたい。

α版のダウンロードはこちら
https://8bits-fanatics.itch.io/yabuka

Long Gone Days

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南米チリのデベロッパーBURAが開発している戦争をテーマにしたRPG『Long Gone Days』は、スクウェア・エニックスのインディーゲーム支援プログラム「Square Enix Collective」において、ユーザーコミュニティからの圧倒的な支持を受けた。
その後のIndiegogoのクラウドファンディングでも見事に目標金額を集めることに成功しており、3月にはSteamにてアーリーアクセスが開始される。
 
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物語の舞台は現実の地球。“The Core”という地下に存在する未承認国で生まれ、幼少時からスナイパーとして専門的な訓練を受けて育ったRourkeは、作戦の遂行中に重大な真実に気付いてしまう。自分達の祖国が行っている事に疑問を抱いたRourkeは、衛生兵のAdairと共に部隊からの脱出を試みるのだった。
 
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RPGにビジュアルノベルとシューティングゲーム要素を融合させたという本作は、RPGという位置づけでありながらレベルやステータスアップによるキャラクターの成長要素はなく、また戦闘が発生するタイミングもストーリー上で固定されている。

しかしながら、それは戦闘が単なる演出として組み込まれているという事ではない。
基本は伝統的なターンベースのコマンド選択式バトルで進行するのだが、敵には複数の攻撃可能部位があり、それぞれ個別にHPと命中率が設定されている。例えば、腕を撃破すれば武装を解除して無力化できたり、頭への攻撃は命中率こそ低いがHPが低く設定されているので少ないダメージで敵を倒せる、といった具合に戦略と駆け引きの備わったバトルが展開する。
 
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また各キャラクターには「MORALE(士気)」というステータスが存在し、これは戦闘中に発生する会話の選択肢次第で上下する。士気が高ければ高いほどキャラクターの戦闘能力は向上し、逆に低くなってしまうと能力が下降するばかりか、0になると戦意を喪失してしまう。仲間の士気をどうやって上昇させ維持していくか、キャラクターの性格を考慮し適切な選択をしていくことが、過酷な戦場を生き残る上で重要なファクターとなるだろう。
 
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さらにもう一つ戦闘システムとして、狙撃スコープ視点で敵を撃ち抜いていくスナイパーモードが存在する。これは主人公であるRourkeがスナイパーであるからこそ導入されたシステムだ。

冒頭で触れたシューティングゲームの要素はここに集約されるようだが、それがゲームプレイ全体を通してどの程度の割合を占めるかはまだ分からない。しかし、実際に体験してみると良いアクセントになっていると感じた。
 
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暗い真実を知り戦争から逃げ出したRourkeは、やがて国籍も人種も違う人々と出会うことになる。外の世界を知らずに育った彼にとって、それは新鮮で刺激的な体験となるだろう。
NPCの中には母国語を話し、通訳を介さなければ会話ができない者もいる。その場合は通訳のスキルを持った仲間の力を借りなければならない。

他にも武器のアップグレードや新しいアイテムの作成など、世界中の様々な地域の人々と協力していくことが、ゲームシステムとして、そして物語としても重要になってくるようだ。

なおデモ版は2016年に配信されたものとなっており、現在では基本的なプロットこそ変わらないものの、解像度の上昇や、キャラクターのアニメーション、狙撃パートの再設計、士気の影響度の拡大など、ビジュアル面・システム面共に大きくアップグレードされているようだ。3月に控えたアーリーアクセスが非常に楽しみである。

デモのダウンロードはこちら
Steam http://store.steampowered.com/app/510540/Long_Gone_Days/
itch.io https://laburatory.itch.io/lgd
Game Jolt https://gamejolt.com/games/lgd/151330

AN EARTH2

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スパイ03氏がこの世に送り出してしまった愛と狂気のオススメRPG『AN EARTH』。その衝撃のセンスが界隈を熱狂させてから数ヶ月、早くもその続編となる『AN EARTH2』の体験版が公開されている。脳味噌に風穴を空けられる準備は出来ているだろうか。
 
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ここはどこかにある地球。エーデルワイスストリートに住む少年キッパーは、おかしな夢を見たことでベッドから転げ落ちてしまい目を覚ます。
母親の呼ぶ声で下の階へと降りていくと、友達のプリスが迎えて来ていた。強引に外へ連れ出そうとするプリスから家の中へ逃げ込むキッパー。

すると外からプリスの悲鳴が聞こえた。なんと、隣に住む悪ガキ ゼビウス一味にプリスが拐われてしまったのだ。キッパーは足止めに襲い掛かってきたジョンを黙らせると、プリスを助けるために学校へと向かった。
 
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脳が痺れる暴力的なテキスト、怒涛のパロディ、メタ、ブラックユーモアと、前作からのアッパーなノリには更なる磨きが掛かかり、新規要素も盛り沢山で帰ってきた我らの『AN EARTH2』。パワーアップしちゃいけないところまでパワーアップしている気もするが、もはや止められる者は誰もいない。
 
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今作からの新規要素で最も注目したいのが「キック」だ。フィールド上でスライディングすることが可能になっており、これにより高速で移動できたり、障害物を破壊したり、そしてNPCを蹴り飛ばせば喧嘩を売ってバトルすることが可能になった。

この喧嘩を売るシステムが実にハチャメチャで、バトル中ならいつでも「土下座」して戦闘を終了させることが可能だったり(土下座が通用しない奴もいる)、勝てば相手の所持品を強奪できたり、そのまま警察に通報されてポリスマンとの連続バトルに発展したりするのだ(負ければもちろん投獄される)。テキストもそれぞれのシチュエーションごとに用意されていて、実に凝っている。基本的に蹴りさえ繰り出せればあらゆるキャラに喧嘩を売ることができ、また負けてもゲームオーバーにはならないので、動くものを見掛けたらどんどん蹴り飛ばしていこう。
 
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ここまで読んで、恐ろしく勘のいい読者は既に気付いているかもしれないが、本作は『MOTHER』フォロワーである。しかも前作は、作者が一度も『MOTHER』シリーズをプレイしたことがない状態で制作されたという衝撃の事実が一部で話題になったが、今作は満を持して、『MOTHER』シリーズをプレイした上で制作されているというのだ。

しかし『AN EARTH』は、当初から手の付けられない唯一無二の世界を形成しているので、この点は本作を語る上で実はそれほど重要ではないのかもしれない。
 
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なお、本作の主人公であるキッパーが大好きな小説「ファンタスチック・バンパイア」が、作者であるスパイ03氏本人の手によって小説投稿サイト「カクヨム」にて大好評連載中だ。

どこかの地球にあるベネディクトミドルスクールを舞台に、横暴なクラスメイトに苦しめられる薄弱な少年と異世界から召喚されたバンパイアプリンセスの只ならぬスクールライフが、軽快なノリとハイテンポで描かれている。本編とも深く関わりがあると思われるこのスパイ03節の炸裂した素晴らしい劇中作品を読んでおけば、よりドップリと『AN EARTH2』の世界に浸れることだろう。ゲームが気に入った人であれば読み出すと止まらないこと必至なので、是非一読をおすすめする。

体験版のダウンロードはこちら
https://ux.getuploader.com/supai03/download/15

いかがだったであろうか。どの作品の体験版も10分~1時間ほどあれば一通り遊べてしまうので、気になった作品があれば実際に遊んでみてその感触を確かめてみて欲しい。

VR体験施設の検索サイト「taiken.tv」
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    ロッズ(@rods_skyfish

    広く、浅く、ゲームを楽しむ人。守備範囲が広いため毎日のように積みゲーが増えて、最近は嬉しい悲鳴が断末魔に変わってきた。面白いゲームが多すぎるのも困ったものですね。