2Dイラストを3Dアニメのように動かせる「Live2D」 デザイナー向けセミナーが開催

ゲーム制作

2Dのイラストをまるでアニメーションのように動かすことができるモデリングツール「Live2D(Live2D Cubism Editor)」。アドベンチャー・ノベルゲーム制作などで、立ち絵のキャラにアニメーションをさせるために使っている方もいるのではないだろうか。

今回、このツールのデザイナー向けのセミナーが開催されることが発表された。そこで今回は、そもそもLive2Dとは何か、という情報や、使い方・デモなどとあわせて、紹介していきたい。

Live2Dとは

 
Live2Dは、原画の一枚絵イラストをパーツごとに分けた画像を用意することで、2Dのイラストに3Dモデルのような立体的なアニメーションをさせることができるツールだ。3Dモデルの作成や、アニメーションのために1コマずつイラストを描く工程が不要となっている。実際の使用例などについては、公式によるデモなどが公開されている。


 

 
現在では、Live2D公式サイトにて、株式会社コロプラやアイディアファクトリー株式会社など、プロのクリエイターにインタビューを行う企画「私たちがアイデアをLive2Dする理由」もスタートしている。

Live2D

なお、2016年1月には、プレイヤーの表情をウェブカメラで認識する「FaceRig」とその表情をLive 2Dの女の子キャラクターと連動させる「FaceRig Live2D Module」を組み合わせることで、「プレイヤーが二次元の美少女となって実況を行う」という使い方も、ユーザーによって編み出されていた。

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Live2Dは、2016年1月からインディー、個人・小規模事業者向けの販売を開始しており、条件に該当する場合は29,800円(税抜)で購入することができる。法人の場合の販売価格は140,000円(税抜)となっている。

360度の立体表現に対応する「Live2D Euclid」

 
2014年12月には、360度の立体表現に対応した次世代版のツール「Live2D Euclid」が開発中である旨の発表も行われた。

現行のLive2Dでは1枚の原画を変形して動かすため、動きの範囲が左右30度から40度程度と限定的だったとのことだが、現在開発中である「Live2D Euclid」は、複数の原画を変形しながら連携させることによって、全ての角度や表情において原画に忠実なまま360度の立体表現を行うことができるツールとなっているとのこと。

東京ゲームショー2016では、Live2D Euclidによる3Dモデルと2Dイラストを組み合わせたハイブリッドモデルのデモも出展されていた。こちらは少女「ユイ」と保健室で過ごすというデモだ。こちらはVRコンテンツとしての体験も可能となっていた。

Live2D Euclidの発売は今後予定されている。さらなる情報公開が待たれるところだ。

11月にデザイナー向けのセミナーが開催

 
最後に、2016年11月18日にボーンデジタル社にて開催されるLive2Dのデザイナー向けのセミナーを紹介しよう。こちらは既にLive2Dを使用している人向けの内容とのことではあるが、使用したことのない人でも参加は可能となっている。

Live2D

【日時】
・2016年11月18日(金)
 ・受付   12:30~
 ・セミナー 13:00~19:00(休憩1時間含む)
 ・懇親会  19:00〜20:00

【場所】
・ボーンデジタル
 〒102-0074 東京都千代田区九段南1-5-5 
 Daiwa九段ビル6F セミナールームにて

【参加費】
・25,000円

【募集人数】
・最大30名

【対象者】
・デザイナー向け
※企業、個人問わず参加可能
※Live2DのEditor使用者
(使用したことのない人でも参加は可能だが、セミナー内容は使用したことがある方が対象)

【講師】
・國定みゆき(Live2Dチーフデザイナー)

公式セミナーページはこちら

  • poroLogue(@poroLogue

    もぐらゲームス編集長。大学在学中にフリーゲームをテーマとした論文を執筆。日本デジタルゲーム学会・若手発表会にて「語りとしてのビデオゲーム(Videogame as Narrative)」を発表。NHKのゲーム紹介コーナーへの作品推薦、株式会社KADOKAWA主催のニコニコ自作ゲームフェス協賛企業賞「窓の杜賞」の選考委員として参加、週刊ファミ通誌のインディーゲームコーナーの作品選出、株式会社インプレス・窓の杜「週末ゲーム」にて連載など。

    フリーゲーム作者さんへのインタビュー・レビューなど多数。フリーゲーム歴は10年半ばほど。思い出に残っているゲームは『SeraphicBlue』『Berwick Saga』。