「ステージ1」のクリア後に待つものは…? フリゲアクション『ステージ1 コンプレックス』

ステージ1 コンプレックス
 
導入部という物は、その作品がどのようなものであるのかを伝える上で大切なものだ。
とりわけゲームにおいては、操作方法やゲームのルールをプレイヤーに伝えるために「チュートリアル」を挿入したり、最初のステージで操作の段階を踏ませるような構成になっている場合がほとんどである。

今回はそんな「最初のステージ」にこだわった、IN氏制作による横スクロール型の2Dアクションゲーム『ステージ1 コンプレックス』を紹介する。

何回やっても何回やっても最初のステージが越せないよ!

『ステージ1 コンプレックス』のゲームシステムは、横スクロール型のアクションゲームのオーソドックスなスタイルを踏襲している。
十字キーで左右に移動し、ジャンプ・攻撃を駆使し、針山を飛び越えたり障害となる敵を倒したりしながら、左から右へ進んでゴールフラッグを目指すのが基本ルールとなる。

ステージ1 コンプレックス
ステージ1 コンプレックス
ステージ1 コンプレックス

そしてゴールにたどり着くとステージ1クリアとなり、次のステージ1が開始される。

…何を言っているかわからないと思うが、ステージ1が始まるのである。

ステージ1 コンプレックス

地形や敵の出現する位置といったステージの構成は、つい先程までにクリアしたステージ1と全く同じ。
しかしながらそのステージ1には様々な”ギミック”が追加されており、ギミックはステージ1をクリアするたびに様々に変化する。
このように、手を変え品を変え次々に現れる「ステージ1」を攻略することが本作の目的となる。

敵や敵弾との接触でHPが無くなるか、針山に接触するなどした場合にミスとなり、ステージの中間にあるチェックポイント以前ではステージの最初から、チェックポイント以降ではチェックポイントからの復活となる。
元々が簡単な「最初のステージ」であるため、ミスするようなポイントはそう多くはないだろう。

それでもやられてしまうという人であっても、残機制限は無く無制限に復活が可能である。
さらに、ミスの回数に応じてプレイヤーに特殊能力が備わるようになっているため、アクションが苦手な人でも苦手なりに次のステージ1へと進めるようになっている。

崩壊していく「ステージ1」の概念

後半のステージ1(この言い回しも奇妙なものであるが)ともなれば激しい攻撃にさらされることとなる。残機制限が無いとはいえ、心して挑みたい。

ステージ1 コンプレックス

また、10ステージ、もとい10回のステージ1ごとに、ゴールフラッグの代わりにボスキャラクターが待ち受けている。
ただしこのボスキャラクターの存在は、上述の無制限に復活できる仕様からある程度のゴリ押しでも突破が可能になっているため、やや噛み合いが悪いようにも感じられた。

ステージ1 コンプレックス

ゲームを1度クリアすると各ステージ1を個別に選択してプレイ可能なレベルセレクトモードが解禁される。

レベルセレクトモードでは個別のステージ1のタイムアタックのほか、「全てのコインを獲得する」などの各ステージ1ごとに課せられた固有の条件を達成するミッションに挑戦することができる。
多彩なステージ1を舞台に様々な遊び方をしてみるのも一興だ。

「アクションゲームのアイデア」のアソート・パック

『ステージ1 コンプレックス』の最大の魅力はやはり、発想の限界に挑戦するかのごときギミックの数々だ。

敵からの攻撃、ステージ後方から迫りくる歯車、見えない壁、低重力によってジャンプの軌道が変化する、はたまたどこかで見たようなアレやコレなど、その枚挙には暇がない。
画面左下部に表示されているステージ名がギミックのヒントになっているので注視してみると良いだろう。

例えば下記画面写真の重力反転ステージ「6つの5」などは、インディーズゲームのファンにはピンとくる所があるのではないだろうか?

ステージ1 コンプレックス

たったひとつのステージしか存在していないにも関わらず、豊富なバリエーション展開が驚きをもたらしてくれると同時に、次のステージ1に待ち受ける仕掛けを楽しみにさせてくれる。

ここで多くを語るよりは自身で実際にゲームをプレイしてもらい、各ギミックの妙をその目で確かめてもらいたいところではあるが、筆者が特に秀逸だと思ったものを挙げさせてもらえば「ステージ途中でのワープポイント」のあるステージだ。ステージに配置されたオブジェクト自体は同じながら、ワープによって階段や針山といった特徴的な地形に遭遇する順番を入れ替えることで、別のステージのような構成を生み出している点には関心しきりだった。

アクションゲームを見る目が、少しだけ変わるかもしれない。
そんなアイデアの詰め合わせが本作『ステージ1 コンプレックス』といえるだろう。

[基本情報]
タイトル: ステージ1 コンプレックス
制作者: IN(インサニティ)
クリア時間: 30分程度
対応OS: Windows (XP以降)
価格: フリーウェア

ダウンロードはこちらから

(ふりーむ)
http://www.freem.ne.jp/win/game/11768
(フリーゲーム夢現)
https://freegame-mugen.jp/action/game_4953.html


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    真野 崇(@tacashi

    フリーゲームと共に四半世紀を生きるフリゲ馬鹿一代。
    フリーゲームのレビューブログ「自由遊戯黙示録」を経て、自身のフリゲ人生を集約した、フリーゲーム・同人ゲーム・インディーズゲームの年代記「自主制作ゲーム史論」を執筆。