正義の味方にして音楽よりの使者。奴の名前は『ブレビマン』。
彼の名前は「ブレビマン」。世界の平和を守るために戦うスーパーヒーローにして、「ブレイクビーツ」を愛する先進気鋭のディスクジョッキーだ。暴走する怨霊「サウンドガイスト」を鎮めるため、彼は日夜戦い続ける。この作品はそんな彼の戦いの記録である。
『ブレビマン』はMetaFormingProが開発したシューティングゲームにして真の音楽ゲーム。クリエイター間を繋ぐゲーム開発コミュニティ「unity1week Team-Up!!」内で制作チームが結成され、unityroomにて公開された同名作品を大幅に肉付けした内容となっている。販売はわくわくゲームズが担当し、Steamにて2026年2月13日より配信が開始されている。
ブレイクビーツだブレビマン
ブレビマンの事を説明するにあたっては、彼の力の源である「ブレイクビーツ」について今一度把握しておく必要があるだろう。ブレイクビーツとは、レコードなどで録音された曲のドラム演奏のフレーズを抜き出し、それを繰り返したり刻んだりして新たなサウンドとする手法、またそうして作られた音楽のジャンルのことを指す。
ブレイクビーツをこよなく愛するブレビマンのアクションは、ドラムサウンドと共にある。ブレビマンは武器として2枚のディスクを装備しており、これを敵へと投げ差し、ドラムのフレーズを聴かせることで敵を撃退する。ただしディスクを差し続けて敵の体力をゼロにしただけでは敵は倒せず、撃破のためには一度ディスクを手元に引き戻す必要がある。ディスクを引き戻すことで流れていたドラムのフレーズも一旦途切れ、攻撃を繰り返す度にドラムのフレーズの細切れが自然と発生することになる。
ブレビマンを動かすとリズムに合わせて様々なドラムサウンドが鳴る。それによってドラムサウンドのつぎはぎが生まれる。ドラムサウンドのつぎはぎというのはブレイクビーツの手法そのものであり、すなわち『ブレビマン』をプレイすることはブレイクビーツなのである。リズムに合わせて音が鳴るというだけでは得られないゲームプレイと音楽を創り上げる文脈との一体化こそが、本作が真の音楽ゲームを標榜する所以なのである。
チェンジ・ザ・ビートだブレビマン
「チェンジ・ザ・ビート」とは、1982年にアメリカのアーティスト「Fab 5 Freddy」がリリースした同名のヒップホップ楽曲『Change The Beat』、の終わり際にある「Ahhhh」とシャウトするワンフレーズの部分のことを指し、ディスクジョッキーがスクラッチを披露する際に使われるサンプリング・サウンドの定番のひとつとなっている。
(※引用:Fab 5 Freddy – 'Change The Beat’, Celluloid Records )
本作におけるチェンジ・ザ・ビートは「Ahhhh」のシャウトと共にウェーブを放ち敵を一掃するブレビマンの必殺技だ。画面左上にあるバイブスゲージを最大まで溜めると使用可能となる。いわゆるシューティングゲームにおけるボンバーのような位置付けになっており、敵からの攻撃を打ち消す効果もある。
ブレビマンの移動は所定のライン上をステップするものになっており、敵弾の合間を縫うような細かな回避は思ったよりもやりにくい。また、ディスクを手元に置いた状態ではディスクを盾にすることもできるのだが、ディスクのポジションの都合で真正面から来た弾に対してはステップしてディスクを振り回す必要があるなど、守備面に関しては結構な癖がある。バイブスゲージの充填は比較的容易なので、苛烈な敵の攻勢に対しては出し惜しみすることなくチェンジ・ザ・ビートを繰り出し、ダメージを回避しつつバイブスゲージを回していくのが良いだろう。
ディスクを回せブレビマン
ブレイクビーツの手法はヒップホップやクラブ・ミュージック、電子音楽へと影響を与え、様々なサブジャンルへと派生している。そのような派生ジャンルの一例として、ジャマイカの音楽レゲエと結びついた「ジャングル」、ドラムに加えて重低音のベースラインを強調した「ドラムンベース」、ハードコアテクノの方向性に先鋭化した「ブレイクコア」などがある。
本作には本編である7つのメインステージの他にサブステージが存在しており、サブステージでは様々なジャンルの楽曲が揃えられている。サブステージの楽曲についてはブレビマンの相棒「Dr.スクラッチ」がジャンルにまつわる解説を行ってくれるので、各ステージを攻略しつつお気に入りの曲を探してみるのがよいだろう。
本作をどんな人に薦めるか?と問われたら、「ミュージシャン」や「スーパーヒーロー」に憧れを抱いたことのある人、という答え方をするだろう。ブレビマンとは、ミュージシャンにしてスーパーヒーローである。本作をプレイすることは、ミュージシャンにしてスーパーヒーローになることなのである。その背中へ憧れに憧れを掛け合わせた、大いなる憧れを託さずにはいられない存在なのである。
[基本情報]
タイトル:ブレビマン
制作者:MetaFormingPro
プレイ時間:3時間~
対応環境:Windows
価格:1,500円
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