ギャグADV『勇者の選択肢がおかしい』完成版公開など ~今週のフリゲ・インディーゲームトピックス

インディーゲーム,フリーゲーム,連載

本コーナーでは筆者や編集部がピックアップした、ここ1週間ほどのフリーゲームやインディーゲームの話題を毎週土曜日にお届けします。今週の話題は4件です。

ADV『勇者の選択肢がおかしい』完成版公開

港ねずみ氏は5月2日、アドベンチャーゲーム『勇者の選択肢がおかしい』の完成版を公開した。フリーゲームとして公開されており、ふりーむ!にてダウンロード版およびブラウザー版、PLiCyにてブラウザー版、BOOTHにてダウンロード版が配信されている。BOOTHでは投げ銭用として、ゲーム内イラストのPDFデータがおまけとして付属する有償版も用意されている。

勇者とその仲間たち3人が、魔王を倒すために旅立つストーリー……なのだが、選択肢の中に「おかしい」ものが混ざっているのが特徴。これによる超展開や、個性的なキャラクター達の掛け合いが楽しめるギャグ作品となっている。

選択肢による分岐や差分も豊富で、選択肢によってはそのままエンディングに直行することもあり、エンディング数はトゥルーエンディング1つに加えてノーマルエンディングが37。作者によると『突飛な展開、謎のエンディング、伏線回収……その全てが“選択肢”に詰まっています』とのこと。

立ち絵がなく、多数の分岐も含むシーンごとにイラストが用意されているのも大きな見どころで、差分込みのイラスト総数は2,000枚以上にも及ぶ

本作は途中までのバージョンが公開されたのち、アップデートによるストーリーの追加を経て今回完成版となった(中途版公開時の紹介記事)。

野球×麻雀×パチンコ×育成ゲーム『雀球ぽん』公開

Nineteen woodsは5月1日、『雀球ぽん』をSteamにてフリーゲームとして公開した。

「麻雀とパチンコをしているとチームが勝つ」というチート能力を持って異世界転生した主人公が、野球部のマネージャーとなって選手の育成をサポートし、試合を麻雀とパチンコで応援して勝利へ導いていくという異色すぎるゲーム。

育成はすごろく風に進行。試合は「ルーレット」「麻雀」「パチンコ」の3つのパートがあり、それぞれ部員の能力で難易度が変化する。麻雀パートではベンチメンバーの持ち込む「思い出」によって特定役の翻数が変わるといった要素もある。

能力や思い出を担当する部員たちは引退、入学というサイクルを繰り返すため、戦略が完全に固定されることがなく、新しい年ごとに別の戦略を組み立てていくことになる。部員たちには名前をつけられるほか、顔をエディットすることも可能となっている。

ノベルゲーム『たねつみの歌』Switch/iOS/Android版発売

ANIPLEX.EXEのノベルゲーム『たねつみの歌』のNintendo Switch/iOS/Android版が5月1日に発売された。PC版は昨年12月より発売中。

『たねつみの歌』は、主人公「みすず」とその母「陽子」、そして娘の「ツムギ」という3人が時を超えて16歳の姿で出会い、神々が住まう「常世の国」で行われる「たねつみの儀式」のために旅をするという作品。企画・シナリオを、ノベルゲーム「国シリーズ」で知られるSTUDIO・HOMMAGE(スタジオ・おま~じゅ)のKazuki氏が担当する。

「おすすめ同人紹介による同人ゲーム・オブ・ザ・イヤー2024」授賞作発表会の観覧申し込み受付が開始

同人ゲーム紹介サイトおすすめ同人紹介が主催する同人ゲーム表彰イベント「おすすめ同人紹介による同人ゲーム・オブ・ザ・イヤー2024」の授賞作発表会の観覧申し込みの受付が開始された。

ノベルゲーム・アドベンチャーゲームを中心に、2024年4月~2025年3月に発表された作品から同サイトを運営するみなみ氏がさまざまな部門で授賞作品を選考し発表するイベント。現在サイト上にてノミネート作品が発表されている。

授賞作発表会は5月25日、東京水道橋で開催予定。申し込み締め切りは開催前日の5月24日。なお、申し込みなしでも来場可能だが、会場定員を超えた場合は申し込みをした人が優先となる。

授賞作発表会の休憩時間に会場で流すPVの募集も行われている。締め切りは5月18日まで。また、同人ゲーム・オブ・ザ・イヤー開催費用の支援がソーシャルカンパサービスKampa!にて募集されている。

  • 中村友次郎(@finalbeta

    RPGのプレイと紹介がライフワーク。システムに凝ったRPGをとくに好んでプレイします。商業で一番好きなゲームメーカーは日本ファルコム。運営型では原神にハマってます。
    過去に十数年ほど、窓の杜の連載記事「週末ゲーム」の編集と一部執筆を担当していました。