明日を守るために、打つべし。地球防衛拳闘アクション『A.R.M -Absolutely Reliable Machine-』

拳のみを使用する格闘技「ボクシング」。その拳のみに特化した技術体系は隙の少なさから応用性が高く、長い歴史と興業の隆盛による多くの衆目によって磨きぬかれ、近現代においてボクシングの技法は汎用的な格闘術の礎ともなっている。しかしそれらは我々地球人類の想像の及ばない未知なる相手にも果たして通用するのだろうか?

『A.R.M -Absolutely Reliable Machine-』は韓国の個人デベロッパーNevertheless Studioによるボクシングアクションゲーム。2020年12月3日よりSTEAMにて配信が開始されている。

マウスを振るい、文字通りの「鉄拳」を唸らせろ!

突如現れた地球外生命体からの侵略により危機に瀕した人類。幾多の犠牲の果てに、人類は英知を結集してその脅威への対抗手段となる大型サイバーアーム「Absolutely Reliable Machine」を開発することに成功する。そして地球の命運はサイバーアームを身にまとう一人の少女に託された。

本作『A.R.M』は2つのボタンだけを使うゲームを制作するイベント「2-Buttons jam」に出展された作品が原案となっており、戦闘中はマウスの2つのボタンで主な操作を行う(オプションでキーボード操作に変更することも可能)。左クリックが攻撃、右クリックが防御に割り当てられている。また、本作の特徴のひとつとしてステップやフットワークといったキャラクターの移動の概念は無く、両者その場に立ち止まってのガチンコバトルが展開される。人類に退くことはもはや許されてはいないのだ。

攻撃を繰り出すと青いゲージで示されるエネルギーを消費し、エネルギーが尽きてしまうと再充電まで攻撃が放てなくなってしまう。やたらめったらに攻撃を振り回すのではなく、敵の攻撃パターンをよく観察して”スタミナ回復”に務める時間も考慮しよう。攻撃によって敵のHPを減らし切ればプレイヤー側の勝利。地球外生命体からの侵攻を食い止めるための手段を講じるまでの規定日数の間、敵を撃退し続けることができればゲームクリアだ。

サイバーアームを強化して更なる戦いに備えよ

敵を撃退するとラボに移り、ラボではHPの回復のほか、敵を倒すことで得たアップグレードポイントを配分して攻撃用・防御用のスキルを習得することができる。スキルには新たな技を覚えるもののほか、エネルギーの回復力アップなど自動的に効果を発揮するものがあり、スキルの段階によっては2種類の効果から択一となる場合もある。ポイントの範囲内ならば付け替えは自由に行うことが可能だ。

自身の技を増やすスキルについては忘れず習得しておきたい。初期に習得できる強攻撃を放つ攻撃スキル「CHARGED PROPULSION SYSTEM」は、「攻撃ボタンを押しながらマウスを引く」という操作が、渾身の一撃を放つべく重量のある機械の鉄腕を振りかぶる動作と良くマッチしており、体感ゲームのようなシンクロ感を味わうことができる。同様に初期に習得できるスウェーバックの防御スキル「ADAPTATION」と合わせ、アクションゲームの根幹ともいえる「キャラクターを操る楽しさ」を楽しめるはずだ。

もしも敵が手強いと感じた時は、敵の行動パターンをよく観察する以外にも、スキルの構成を見直してみるのもひとつの手となる。頻繁にエネルギー切れを起こすのであれば、攻撃を受けた時にエネルギー充電速度を上げる「FUSION ACCELERATOR」などのエネルギーを回復できるスキルを重点的に揃えるなど、試行錯誤して自分に合ったスタイルを見つけてみよう。

キャラ選択でガラリと変わる操作感

本作では一度ゲームをクリアするごとに新たなキャラクターが解禁される。ロボットアニメを彷彿とさせる無線端末による攻撃など、キャラクターごとに攻撃手段や防御手段、それに伴う操作方法もまるごと変わるので、一度クリアしたあとでもキャラクターを変更することで新鮮な感覚でプレイすることができるようになっている。

また、選択したキャラクターによってはラボで他のキャラクターの若かりし頃の姿を垣間見ることができ、明確にテキスト等で語られるわけではないものの、地球外生命体との戦いが世代を跨いだ長きに渡るものであることが示唆されている。バックグラウンドに思いを馳せてみるには充分な塩梅だ。

マウスを使用した操作感が特徴的で、シンプルかつ白熱したバトルが楽しめる本作。ガツンと一発ぶちかましたいときにオススメしたい作品だ。

[基本情報]
タイトル: A.R.M. -Absolutely Reliable Machine-
制作者: Nevertheless Studio
クリア時間:  60分~
対応OS: Windows
価格: ¥520

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    真野 崇(@tacashi

    フリーゲームと共に四半世紀を生きるフリゲ馬鹿一代。
    フリーゲームのレビューブログ「自由遊戯黙示録」を経て、自身のフリゲ人生を集約した、フリーゲーム・同人ゲーム・インディーズゲームの年代記「自主制作ゲーム史論」を執筆。