長編RPG『雲海のフロンティア』体験版公開など ~今週のフリゲ・インディーゲームトピックス

インディーゲーム,フリーゲーム,連載

本コーナーでは筆者や編集部がピックアップした、ここ1週間ほどのフリーゲームやインディーゲームの話題を毎週土曜日にお届けします。今週の話題は5件です。

長編RPG『雲海のフロンティア』体験版公開

New RPG Projectは7月26日、長編RPG『雲海のフロンティア』の販売予告をDLsiteにて開始し、同サイト上で体験版を公開した。

『雲海のフロンティア』は、雲海の上に島々が浮かぶ世界を舞台にした王道長編作品。1990年代の名作達に影響を受けており、自由度の高いゲーム進行やテンポのよいサイドビューバトル、クラスチェンジや陣形などさまざまな要素で冒険やバトルを楽しめるようになっている。一方で地図画面つきのファストトラベルやメッセージ・イベントの高速化、メッセージログなど現代的な遊びやすさも兼ね備えている。

公称プレイ時間は30~40時間程度で、体験版では序盤の5時間程度をプレイ可能。独特な世界観や個性的なキャラクター達にも注目の内容となっている。体験版のセーブデータは製品版に引き継ぎ可能。

VTuber「うる虎がーる」個人開発ゲーム『はらぺこランナーズ!!!ばくだん焼本舗®コラボレーション』リリース

VTuberグループ「あおぎり高校」所属メンバー・うる虎がーるさんが開発を手掛けたゲーム『はらぺこランナーズ!!!ばくだん焼本舗®コラボレーション』が8月1日にリリースされた。DLsiteにてPC版およびスマートフォン版が配信されている。価格は550円。

タイトルの通り、ばくだん焼チェーン店「ばくだん焼本舗」とのコラボ作品で、うる虎がーるさんが自身の好物であるばくだん焼とのコラボをリクエストし、ばくだん焼側からの快諾を受け実現したとのこと。うる虎がーるさん本人が企画、シナリオ、プログラム、ドットイラスト、背景イラスト、UI/UXデザイン、スクリプトを手掛けているという。なお開発にはUnreal Engine 5を使用している。

ゲーム内容はランゲームにシューティング要素が合わさったものとなっており、ステージを自動で走るキャラクターを操作して、敵を撃ち、岩を避け、「ばくだん焼」や食材でおなかを満たしながらハイスコア獲得を目指す。操作キャラクターとしてはうる虎がーるさん本人のほかに、同期であり共にユニット「TRIMAD」メンバーの月赴ゐぶきさん、八十科むじなさんも登場する。

はらぺこランナーズ!!!ばくだん焼本舗®コラボレーション(あおぎり高校)
ばくだん焼大好きな「うる虎がーる」が「ばくだん焼本舗®」とコラボゲームを制作!あおぎり高校TRIMAD「月赴ゐぶき」「うる虎がーる」「八十科むじな」が登場!はらぺこラン&ガンアクション!!!

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現代日本SRPG『ドラマチックロード 風の発端』第二部公開

アラスカ横断部は8月2日、現在Steamにて早期アクセス中のシミュレーションRPG『ドラマチックロード 風の発端』の大型アップデートを行い、メインシナリオ第二部「青い音階」を追加した。

『ドラマチックロード 風の発端』は、現代日本の神奈川県を舞台に、等身大の学生・社会人達が学園の平和のために戦うという世界観が特徴の作品。ライダー・マジシャン・球児など現代ものならではの多彩なキャラクターが仲間となる。

システム面では1ターンに1回だけ、行動順ではないキャラクターを即座に動かせる特殊コマンド「シフトチェンジ」や、行動巻き戻し機能なども特徴。

3年間の物語を全三部で描く予定となっており、今回追加された第二部では、かつての後輩達が新たな主役となる。プレイアブルキャラクターも大幅に増え、30名以上が登場する。

価格は早期アクセス中価格として1,300円で、8月15日までは第二部リリース記念セールとして30% OFFの910円で購入可能。体験版も公開されている。

ホラーADV『アクアリウムは踊らない』Special Editionリリース

ホラーアドベンチャーゲーム『アクアリウムは踊らない』に要素追加などを施したSpecial Editionが8月1日にリリースされた。

『アクアリウムは踊らない』は、橙々氏が2024年にフリーゲームとして公開した作品。親友思いの少女が、恐怖の世界と化した水族館で友人を探すという内容で、水族館特有の静かで幻想的な雰囲気や、歯応えのある謎解きなどが特徴。5人のチームで作っていくはずが橙々氏以外が居なくなり、8年間かけて1人で完成させたという経緯もゲーム自体の評価と合わせて話題となった。

Special EditionはNintendo Switch/Steam向けの有償版。主人公スーズを含むメインヒロインのフルボイス化、新規シナリオの追加、UIデザインの修正、イベントCGの追加、BGMの追加などが施されている。価格は2,200円で、Nintendo Switch版は8月14日まで、Steam版は15日まで20% OFFの1,760円で購入可能。Steamでは体験版も公開されている。

関連記事:水族館特有の雰囲気作りと、確かな遊び応えが魅力の探索型ホラーアドベンチャー『アクアリウムは踊らない』(フリーゲーム版の紹介記事)

ダンジョン探索RPG『魔動少女タルタロスを往く』体験版ブラウザ版公開

ハンペン氏は7月27日、制作中のRPG『魔動少女タルタロスを往く』体験版をVer.0.30へとアップデートした。合わせてPLiCyにてブラウザ版を新たに公開した。なお、ダウンロード版はCi-enにて公開中。

『魔動少女タルタロスを往く』は、「魔動人形」を従えて戦う「人形遣い」として、迷宮に挑むというダンジョン探索型のRPG。ウォリアーやサムライ、メイジ、ナイト、シスター、アサシンなどと10個のクラス(職業)それぞれ1体ずつ所持する人形から5体でパーティを組んで戦っていく(作者によるクラスの紹介記事)。戦闘はターン制のコマンド選択型で、人形を一時的に強化して2回行動が可能になる「オーバードライブ」システムなども特徴。

体験版は動作検証を兼ねており、ダンジョンの第1層までをプレイ可能。Ver.0.30では新たなデバフの追加や、一部の強敵においてHPゲージが複数本となる「エクストラHP」の実装、装備図鑑の実装などが施されている。なお、これまでの体験版のセーブデータは持ち越せないとのこと。

  • 中村友次郎(@finalbeta

    RPGのプレイと紹介がライフワーク。システムに凝ったRPGをとくに好んでプレイします。商業で一番好きなゲームメーカーは日本ファルコム。運営型では原神にハマってます。
    過去に十数年ほど、窓の杜の連載記事「週末ゲーム」の編集と一部執筆を担当していました。