フリゲSF RPG『Choir::Nobody』 100以上のパーツでロボをカスタマイズ、電子世界で戦い抜け!

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多彩なパーツを自由に組み合わせて、自分だけのロボを作って戦う——ロボット好きなら浪漫を感じずにはいられない体験であり、3Dアクションゲームを中心にさまざまな名作を思い浮かべる方も多いだろう。

今回は、戦況に影響を与える多数の数値やパーツの重量による機動力の変動など、カスタマイズ性の高いロボットバトルならではの要素をコマンドRPGで再現した意欲作『Choir::Nobody』を紹介しよう。本作は記憶喪失の少女が死を繰り返しながらダンジョンを攻略していくRPG『Acassia∞Reload』(紹介記事)の作者であるanubis氏の新作で、フリーゲームとして公開されている。

電子世界を舞台に展開するノンフィールドRPG

本作の舞台となるのは、人類が身体を捨てて移り住んだ電子世界。人工存在《電子精神》が反旗を翻したことにより、人類は追い詰められていた。主人公は人型戦闘兵器《クワイア》のパイロットである男「ゼロ」。相棒の「シルベリア」やオペレータの「リゼリア」という二人の少女と共に傭兵業を営んでいたが、かつて軍属だった時代のゼロやシルベリアに憧れる少女「シャルロット」が仲間になることを希望してゼロ達のもとに訪れたことから物語が展開していく。

ゲーム進行はADV+RPGといった趣のノンフィールドタイプで、《電子精神》掃討の依頼をこなして資金を稼いだり、3人の少女達との会話イベントを発生させたりしながら日付が進んでいき、一定の日数でボス戦に相当するイベント戦闘も発生、作中時間で15日が経過するとエンディングとなる。戦闘はゼロ、シルベリア、シャルロットがそれぞれの《クワイア》を駆って出撃する最大3人パーティで、敵味方が入り混じって順次行動するCTBとなっている。

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人型戦闘兵器《クワイア》に乗って《電子精神》と戦っていく。戦闘はCTBのコマンド選択型

複数の武装を組み合わせて攻撃手段を確立

ロボットものRPGとしての本作の醍醐味は、なんといってもパーツ購入による自由度の高いロボットのカスタマイズ。主武装1つと3つまでの副武装、ジェネレータを自由に付け替えることができ、加えてさまざまな効果を持つオプションも5つまで装備可能。さらにゼロは機体自体を乗り換えることができる。

武装はタイプによって、威力や基本命中率、攻撃回数、一度使ってからリロードが完了して再使用可能になるまでのターン数などの傾向に違いがあり、またレーザー系などの使用にエネルギーを消費するタイプと実弾銃などのエネルギーを消費しないタイプに分けられる。

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主武装、副武装それぞれ個性的なものが多数用意されている

こうしたさまざまな武装を複数組み合わせ、攻撃手段を確立していく。強力だがリロードが長かったりエネルギー消費が激しい武装ばかりで固めるとターンが回ってきても攻撃できない……なんてこともあり得るので、取り回しのよい武装をサブで用意しておくなどバランスを取るのもポイントだ。

ジェネレータはエネルギーの供給(ターンごとの自動回復)や攻撃の威力上昇などに関わるパーツで、こちらもステータスの変動傾向が違う数種類が用意されている。

これらのパーツなどは総計で100種類以上用意されており、自由に組み合わせることが可能。ただし重量の概念があり、パーツの総重量はCTBにおける行動頻度に影響してくる。さまざまな要素を計算に入れ、3つの機体の役割分担も考えながら自分だけのロボを作り上げていくのが本作の醍醐味となっている。

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多数のパーツを組み合わせて自分だけのロボを作り上げていく

スキルを駆使し、さまざまな数値を把握するのが勝利へのカギ

戦闘においてはスキルも重要。スキルはレベルアップ等で習得する機体固有のもののほか、レベルアップ時に入手できるポイント「SP」を消費して、スキルツリーによりさまざまなアクティブスキルやパッシブスキルを習得できる。本作ではレベルアップで機体ステータスが上昇しないため、パーツのセッティングと並んでパッシブスキルによるステータス上昇などが機体カスタマイズの方向性を決める要素となっている。

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スキルツリーは5系統。アクティブ・パッシブともにさまざまなスキルが用意されている

アクティブスキルは妨害や回復、自己強化などさまざまなものがあり、武装と同様にエネルギー消費やリロードも発生。気軽に何度も使えるものではないぶん、戦術の要となるようなスキルも揃っている。たとえばブレードタイプの武装は非常に威力が高いが基本命中率が5~15%と著しく低い“浪漫武器”で、一時的に攻撃を必中化するスキルと組み合わせることで真価を発揮するといった具合だ。

戦闘に関する要素としては、ほかにも攻撃の威力に関わるステータスが3種類あったり、防御に関わるステータスが2種類あったり、ミサイル系の武装の使用などで熱が溜まり一部行動に制限がかかったりと、なかなかに複雑でテクニカル。イベント戦闘では特殊な状況が発生することもままあり、手持ちの武装の特性の把握やスキルの活用、エネルギー残量の管理などが重要になってくる。

とはいえ最初からすべて理解する必要はないし、任意での依頼遂行によるパーツ購入資金稼ぎや訓練によるSP稼ぎも行えるため、自分の好みを詰め込んだセッティングで戦うことも十分可能だ。一方、こうした任意の稼ぎを一切行わずイベント戦闘のみでもゲームを進行させることはでき、この場合は限られた資金とSPの範囲で購入するパーツや習得するスキルを厳選する縛りプレイを楽しめる。

SFとしてもアツい作品。激化する戦いと世界の行く末は……

本作は「ライトノベル風」を謳っており、独自に作り込まれたSF設定が物語を演出する。ゼロの夢に登場する謎の少女による予言めいたメッセージや徐々に激化していく《電子精神》の攻勢など、15日という期間の中で事態が大きく動いていき、緊迫した状況の中で世界の真実へと迫っていくような展開も見どころだ。また、ゼロと行動を共にする3人の少女達はそれぞれヒロインとして異なる魅力があり、個別のエンディングも用意されているなどギャルゲー的な側面も楽しめる。

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ゼロの夢に現れる謎の少女

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それぞれに魅力的なヒロイン達との交流のひとときも

ロボットに乗って苛酷な世界で戦い抜くというアツい展開を、システムの面でも物語の面でも存分に体験できる作品。ロボットものが好きならぜひプレイしてほしいRPGだ。

[基本情報]
タイトル:Choir::Nobody
制作者:anubis 氏
クリア時間:4時間前後(公称)
対応OS:Windows
価格:無料

ダウンロードはこちらから
https://www.freem.ne.jp/win/game/18231

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    中村友次郎(@finalbeta

    フリーゲームと同人ゲーム、日本ファルコム作品をこよなく愛するゲーム好き。システムに凝ったRPGをとくに好んでプレイします。
    過去に十数年ほど、窓の杜の連載記事「週末ゲーム」の編集と一部執筆を担当していました。