短時間で遊べる!初心者におすすめ フリーゲームシミュレーション8選

シミュレーション,スマホゲーム,フリーゲーム

日々多くの名作がリリースされているフリーゲーム。その中でもシミュレーションゲームは根強いファンを持つジャンルとなっている。奥深い魅力のある作品が多いものの、初心者の方にとってはやや敷居が高いカテゴリと感じられるかもしれない。

そこで今回は、高い難易度に挑戦するようなゲームではなく、初心者向けのおすすめシミュレーション・フリーゲームを紹介する。短時間で遊べるものを中心にピックアップし、後半ではそこそこのボリュームがある作品も紹介している。まずは遊びやすい作品を楽しみ、そこからシミュレーションの魅力を堪能してほしい。

リトルプラント

フリーゲームシミュレーション
 
このゲームは、少年2人がある日とつぜん出会った、花と人間の融合体である「アルラウネ」の女の子を育成するシミュレーションゲーム。こちらは女性プレイヤーにおすすめしたい作品となっている。

プレイヤーは、「博士」を探すアルラウネの少女のために、町や森、川などを探索し、女の子を育成するためのアイテムなどを調合していく。調合は、探索で手に入れたアイテムを2つ選択するという簡単なものとなっており、一度合成したアイテムは、次回に合成するときに表示されるようになる。

本作の見所は、簡単な調合システムに加え、なんといってもアルラウネの女の子のリアクションや会話がとても可愛らしいところにある。彼女と少年たちとのやりとりを見ているだけでつい和んでしまうものとなっているので、日常的なやりとりもぜひ堪能してほしい。

エンディングは全部で5つあり、それぞれのエンディングを迎えるためのヒントも見ることができる。結末は女の子を育てた結果によって分岐し、中には…?

1プレイ3,40分ほどでクリアすることができ、周回要素もあり何回も楽しめるものとなっている。物語が好きなプレイヤーにもおすすめだ。

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Defence Saviors(ディフェンスセイバーズ)」

フリーゲームシミュレーション
 
「Defence Saviors」は、可愛らしいユニットをマップに配置し、敵を迎え撃つという防衛型のシミュレーションゲーム。

本作、フリーゲーム投稿イベントの「WOLF RPGエディター コンテスト」第8回に投稿された作品。操作はマウスを使い、キーボードに使わずに簡単に遊ぶことができる。

ゲームの進行は、ユニットを配置して、次々出現する敵キャラを迎撃するものだ。配置後はプレイヤーが操作せずに、ユニットが自動で攻撃してくれるので、「いかに敵を通さないようなユニット配置にするか」を考える楽しみが本作の特徴だ。

プレイヤーは、敵を倒すことで手に入る「マナ」を使ってユニットを配置・強化できる。ユニットの中には、攻撃と同時に敵の移動スピードを下げる「セイント」、炎の魔法で敵を燃やす「ソーサラー」など、様々なキャラクターが存在する。使用可能なキャラはステージごとに増えていく。可愛いキャラをどんどん使えるようになるのも面白さのひとつだ。

敵も特徴が分かれており、画面の左部分にどういった敵が登場するのか表示される。そのため、炎が苦手な敵であれば炎使いのソーサラーを置くなど考慮が必要だ。

ステージは全10つあり、1ステージのクリア時間は5分から15分ほど。時間にして1~2時間程度で全てのステージをクリアできる。ボリューム的にもお手軽で、ルールも簡単。シミュレーションゲームが苦手な人もぜひ遊んでみてほしい。

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武器屋あかね

フリーゲームシミュレーション
 
次のゲームは、武器の合成・販売や、モンスター討伐でお金を稼ぐ武器屋経営シミュレーション『武器屋あかね』。軽いアクション要素もあり、テンポ良いゲーム進行と、レアな武器の収集・販売が楽しいゲームだ。

魔物から逃げるために森に入り込んだ主人公は、そこで力尽き倒れてしまう。そこを救ってくれたのが、武器屋を運営する女の子「アカネ」。話をしていると、どうやらアカネの武器屋の経営はうまくいっていないようで、運営を手伝うことになる

本作は、武器の販売や合成、鉱物の採掘、モンスター討伐など様々な要素があることが特徴。ゲーム開始時に選べる「チュートリアル」のモードで、遊びながら基本的なルールを学べる。そのため、初めての方はこちらからプレイするといいだろう。

採掘やモンスター討伐で入手した素材を使って、貴重な武器を作ることもできる。合成した武器は、売値も高く、モンスター討伐の武器としても使える。中には2回攻撃や、炎や氷などの属性攻撃ができる特殊な武器も。こういった武器をコレクションしていくのもまた楽しい。

ゲームクリアまでは1時間程度。お気軽に遊べ、かつ次々と武器を入手・販売する爽快感が魅力だ。クリア目標もやさしいものとなっているので、初心者におススメの経営シミュレーションだ。

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大繁盛! まんぷくマルシェ2

フリーゲームシミュレーション
 
1人の女の子が世界樹を見上げて「そうだ、王都にいるサフランに手紙を書かないと…」と呟くところから、物語は始まる。次の瞬間、出来上がった文面が画面いっぱいに表示され、その内容に我々は驚愕する。いきなりの5,000,000Gの借金返済宣言である。

本作は、アドベンチャー要素の強い経営シミュレーションゲーム。プレイヤーはシェフ達の料理アドバイザーとなり、一緒に店を盛り上げて、借金返済を目指すことになる。料理アドバイザーの仕事は大きく開発、販売、仕入れに分かれている。

開発では、あたらしいレシピを開発することができる。プレイヤーの直感による「自由発想」と、CP=シェフポイントを使用して、得たレシピのヒントから新料理を閃く方法がある。ここで産み出された新料理のことを、「ネオ料理」と呼ぶ。食材の組み合わせは予め決まっているので、失敗することもあるが、失敗し続けていると、たまに奇跡が起こるかも…?

ネオ料理は個性的なものばかり。唐辛子と砂糖のサンドイッチ、うどんのケーキ、苺のミートボールなど。インスピレーションを働かせて自由に組み合わせを考えるも良し、仕入れに沢山行ってCPを貯めて開発するも良し。芸術的な料理を産み出した後は、twitterボタンを押して自分のタイムラインに投稿するも、また良しである。

ストーリーが展開するにしたがって、シェフの数が増えていく。笑顔が可愛い天然のおっとりさん、「ユーカリ」。ケーキ屋さんのマルシェを展開する灰白髪の謎多きイケメン貴公子「フェンネル」。可愛らしいキャラクターにほっこり癒されたりするのも、このゲームの大きな魅力の一つだ。

本作は放置系ゲームの要素があるため、空いた時間でプレイできるものの、ボリューム自体はそこそこあるものとなっている。借金完済後、主人公がどんなラストを迎えるのか?シェフ達は何者なのか?ぜひ自分の目で確かめてみて欲しい。

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ロスト戦役

フリーゲームシミュレーション
 
このゲームは、レトロ風フリーゲームRPG『ユトレピアの伝説』などを制作したimayui氏によるシミュレーションRPG。全グラフィック素材オリジナルとなっており、ドット絵で描かれた世界が特徴的だ。

本作の主人公は、ロスティア家のロスト。北の国境を荒らす黒騎士団を討伐すべく一隊を率い、旅立つ。

マス目型のマップを攻略していくオーソドックスなタイプのSRPGとなっており、複雑なシステムもないため、遊ぶことが出来るだろう。物語の途中で挟まれる、登場人物たちのシュールなやり取りも魅力のひとつだ。

ゲーム制作ツール「SRPG Studio製」となっている。全20話構想のうちの5話までをプレイすることができる。ゲームクリアまでの時間は2時間程度となっている。手軽に遊べるSRPGをプレイしたい方は、遊んでみてはどうだろうか。

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よくわかる地球のそだてかた

フリーゲームシミュレーション
 
次に紹介するのはiOS、Android向けゲーム『よくわかる地球のそだてかた』。タイトルの通り、スマホの中で地球の文明を育てていくというコンセプトのゲームだ。

ゲーム開始して、いきなり関心をひかれるのはチュートリアルがない、ということ。とはいえ、上部に表示されるなんとなくたどたどしい感じのメモ書きがゲームのほぼすべてを端的に表している。

「チュートリアルがないゲーム」は直感的に楽しめる事が多いが、本作に関してはもしかすると一瞬戸惑うかもしれない。そう、ゲームのルールを理解するところからすでにゲームが始まっているのだ。

このゲームは、進め方を考えるのもある意味攻略の一部分なので、詳しくはゲームをやって体感してほしい。簡単にいえば、文明の象徴となるアイテム(最初は石と木、ゲームが進めば石器など)を地面に「植える」と、文明の象徴が「育っていく」。アイテムによって決められた時間が経つと、文明の象徴が「収穫できる」。

本作で目指すのは文明レベルを上げていくことだ。文明レベルを上げるには、イノベーションが必要。つまり進化である。植えた文明の象徴は、一定確率で「進化」と呼ばれる突然変異を起こし、もっと高度な文明の象徴ができる。例えば、「石」は3%の確率で「石器」として収穫できる。

このゲームの一番の特徴は雰囲気作りである。どこか不思議でふわっとした感じの色遣い、アイコン、そして「ふわっ」と「ぬるっ」と動く細かいアニメーションの数々は本ゲームの雰囲気を盛り立ている。

ゲームシステムは淡々としたストイックなシステムながらも、それを意外なほど感じさせないのはこのドットとBGM、何より細かく作りこまれたアニメーションに代表されるようなほわほわとした雰囲気作りがされているから、ではないだろうか。

地球を9回進化させるとクリアになるが、ストーリーを色々憶測するのも楽しい終盤の展開になっている。ぜひ文明を最後まで見届けてほしい。

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武器に願いを2

フリーゲームシミュレーション
 
「『武器』は、あなたの願いを叶えますか?」というキャッチフレーズが印象的な鍛冶屋経営シミュレーション「武器に願いを2」。本作は、戦争中の国で鍛冶屋を行う寡黙な青年「マゴロク」の半生を描く物語と、作って販売した武器が戦場で使われるシステムが特徴だ。

鍛冶屋を営むマゴロクは、戦争の道具である「武器」を売る仕事のため、「死の商人」と呼ばれていた。そこに「スミノクラ」という男が訪れ……。戦争で変わっていく世界の中、マゴロクは何を見るのだろうか。

ゲームの進行は、武器を製造する鍛冶屋パート、そして武器が実際に戦いで使われる戦略パートに分かれる。1つのステージで、これらを交互に進めていくことになる。

鍛冶屋パートでは、武器には「剣」、「槍」、「斧」の3種類の武器があり、作る職人それぞれに得意とする武器が決まっている。得意な武器であれば、製造スピードが速く、武器の攻撃力も高くなるなどの特性がある。時間の経過によって自動で武器が生産される。

また、販売できる武器は時間経過で変化し、製造された武器の販売数がそのまま戦略パートの軍隊数となる。武器を販売すると戦場ウィンドウに配置され、同時に1ターンが経過する。敵・味方共に、配置された武器はターンごとに自動で決められた法則で移動する。戦場の最上部のマスを超え、敵国への直接攻撃を行い、HPを0にしよう

本作は、ゲームの難易度を3つから選択できることも特徴。シミュレーションに慣れてきた人は、ぜひ上の難易度も挑戦して欲しい。物語要素も作りこまれたものとなっており、主人公マゴロクの「寡黙に語る」物語も魅力である作品だ。

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『Curling Wars』

フリーゲームシミュレーション
 
本作は、あの氷上スポーツ「カーリング」と、「シミュレーションゲーム」を組み合わせたらどうなるか?というテーマで制作されたゲームだ。今回紹介するほかの作品と比較すると「攻略法を考える」という要素が強い作品となっているため、シミュレーション作品に慣れてからプレイして欲しい作品だ。

石を氷の上に滑らせ、円の中に入れる……という、カーリングの基本的なルールは同じ。本作はそれに加え、カーリングの石それぞれに特殊能力が設定されている。それらをチームとして組み合わせ、敵の石を倒していくことが目的だ。操作はチュートリアルでも教えてくれるので、そちらをプレイしてみよう。

このゲームの面白さは、「ドラゴンナイト」、「ブラッドメイジ」など、まさにSLGのキャラのように特徴が分かれた石が存在し、それらをチームとして組むことで戦術性の高い戦いが楽しめることにある。

ルールとしては、戦闘前にプレイヤーと相手があらかじめ3つの石を選んだ上で、交互に行動するターン制。ターンごとに自分の石のいずれかを滑らせ、ステージの中心に描かれている円の中に石を入れていく。円の中は4色のエリアに分かれており、石の種類と乗せた色の組み合わせによって、さまざまな範囲の攻撃能力が発揮される。お互いのターンを繰り返し敵の石を全滅させれば勝利だ。

「カーリング」と「SLG」という異なるものを組み合わせた本作は、石の組み合わせから、戦術を考える部分まで楽しいゲームとなっている。1戦闘は10分から15分ほどの短時間、ゲームクリアまでは4時間ほどのボリュームだ。

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いかがだっただろうか。今回、初心者でも楽しめる短編から、そこそこのボリュームのある発展的な作品も紹介した。今後ももぐらゲームスでは様々なゲームを紹介していきたいと思うので、ぜひ見てほしい。

なお、もぐらゲームスでは、以前もシミュレーションフリゲの特集を行った。こちらも興味ある方は読んでみてはいかがだろうか。

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  • poroLogue(@poroLogue

    もぐらゲームス編集長。大学在学中にフリーゲームをテーマとした論文を執筆。日本デジタルゲーム学会・若手発表会にて「語りとしてのビデオゲーム(Videogame as Narrative)」を発表。NHKのゲーム紹介コーナーへの作品推薦、株式会社KADOKAWA主催のニコニコ自作ゲームフェス協賛企業賞「窓の杜賞」の選考委員として参加、週刊ファミ通誌のインディーゲームコーナーの作品選出、株式会社インプレス・窓の杜「週末ゲーム」にて連載など。

    フリーゲーム作者さんへのインタビュー・レビューなど多数。フリーゲーム歴は10年半ばほど。思い出に残っているゲームは『SeraphicBlue』『Berwick Saga』。