ネコの世界を駆けまわれ!2Dオープンワールドアクション『Cat Quest』で冒険の旅へ

そろそろ暑さも和らいでくるかと思ったが、今年の残暑もやはり厳しいようだ。暑さがなったらどこそこに行こう。あれそれをしよう。などと考えていたがまだ先になりそうだ。ただ、このどこかへ行きたい衝動は何かで解消したい。ならば広いフィールドを冒険するゲームが一番だろう。
 
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今回紹介する『Cat Quest』はオープンワールドを冒険する2DアクションRPGだ。ゲーム配信プラットフォームSteamにて1,280円で販売されている。
 
本作はシンガポールのインディディベロッパー「The Gentlebros」が開発したものだ。このチームは以前にスマートフォン向けのゲームを作り成功を収めたチームで、『Cat Quest』も最初はスマートフォン向けに開発がスタートしたそうだ。しかもプロジェクトの始まりはなんとダンスゲームだったというのだから面白い。
 
ネコのダンスゲームを試作したらイマイチピンとこなかったが、試作用に作った猫の3Dモデルが気に入った。だから、このネコの主役に別のゲームを作ろう!そうして位置情報ゲームを考えたが没にし、次にクリッカーゲームを試作したが没にし、検討に検討を重ねて、最終的に2DオープンワールドRPG『Cat Quets』へとプロジェクトはシフトしたそうだ。あれだけこだわっていたネコの3Dモデルも、2Dへのシフトで没にしてしまう。その経緯は開発の公式Blogにて語られている。ダンスゲームがオープンワールドへ。3Dネコは2Dネコへ。ひとつのゲームがスタートするまでのドラマである。
 
そうした紆余曲折の末『Cat Quest』は作られた。その検討を重ねたこだわりがユーザーに伝わったのか見事Greenlightを通過。2017年8月9日にリリースされた。ネコへの並々ならぬこだわりとこのチームのセンスが生み出した愛くるしい世界観は好評を呼び、ちょっとした話題作になっている。
 
せっかくの話題作なので遊びたい方も多いだろう。本作は9つの多言語に対応しており日本語も実装されている。ありがたい限りだ。ただ、さすがに小さなチームのゲームである。日本語訳のクオリティはお世辞にも褒められたものではない。だが日本語があるとないでは大違いなのは事実。遊ぶのに支障はないだろう。

ニャンコの世界をところ狭しと大冒険!

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かつて、ドラゴンとの長い戦争があったネコの王国フェリンガルド。ドラゴンを倒すことのできた伝説の勇者ドラゴンブラッドは、戦争後に姿を消し、それから長い年月が過ぎようとしていた。勇者なきこの地に、再び魔物と悪がはびこりはじめたのは言うまでもない。
 
そんな中、洋上を旅していた主人公は仮面をつけた怪しい悪ネコであるドラコスに突然襲われ、妹を誘拐されてしまう。さらわれた妹を救うため、主人公の長い旅が始まるのであった……。
 
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プレイヤーは主人公ネコを操り、ドラコスを追う冒険に出る。何度か説明しているとおり本作はオープンワールドRPGだ。広いフェリンガルド全体が冒険の舞台となる。
 
ドラコスを追う旅はクエストとして管理され、画面に表示された矢印を目指して進めば物語も進んでいく。道中の街や村には様々なサイドクエストが存在し、サイドクエストをこなすことで、経験値やお金、装備品を得ることができる。典型的なオープンワールドRPGと言えるだろう。
 
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いわゆるAAAタイトルのオープンワールドのような入り組んだ構造や建物内部まで作りこまれた緻密さはない。だが、フェリンガルドはしっかり広く、冒険の舞台として申し分ないものだ。また、シークレットなどの遊びもバッチリ用意していて、プレーヤーの探索心をくすぐることも忘れていない。できる範囲で広い世界をしっかりと演出している。
 
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当然世界には魔物がたくさんいて、これを打ち倒し先へと進むこととなる。この戦闘のシステムが非常に面白い。
 
敵キャラクターが攻撃しようとすると、赤い範囲が表示されて攻撃の範囲と攻撃のタイミングがわかるようになっている。プレイヤーはこれを見て、攻撃のタイミングを見計らって回避や反撃を行うわけだ。
 
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敵の中には当然、攻撃範囲が広かったり、攻撃の速度が速かったりする厄介なものがいる。いくら範囲やタイミング見えても避けきれない場面があるだろう。そんなときは魔法で対抗する。例えば、火のフレイムポーを使えば相手の防御力を下げて攻撃が来る前に一気に押し切ることが可能だ。雷のライトニャンを使えばいかに広い攻撃であろうと中に入らず倒すことができる。
 
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だがそんな魔法も乱発はできない。強い敵を倒す前に魔法用のリソースであるマナは尽きてしまう。で、ここが本当にこのゲームのよく練られたところで、マナは通常攻撃を当てることで回復するのだ。つまり、敵の攻撃を見切って通常攻撃を当て、回復したマナで魔法を使い、また敵の攻撃を見切って攻撃を当てて、また魔法を使って……と、行動が循環するのである。
 
攻撃の範囲が広い敵は魔法で倒して別の雑魚でマナを回復しよう。HPが少ないからヒット&アウェイで回復魔法を使っていこう。などなど、状況によって戦術も変わってくる。この循環システムが戦闘に駆け引きを与え、ゲームを面白いものにしている。非常によくできたシステムだ。
 
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装備品でそうした戦術、プレイスタイルにより幅がでてくるのも楽しいところだ。頭、体、武器の3つの装備を付けることができ、装備品には攻撃力、体力、アーマー、魔法力のステータスアップ・ダウンがついている。攻撃力重視にするか、防御力重視にするか、はたまた魔法特化もいいかもしれない。プレイヤーを悩ませるところだ。しかも、装備品をつけると主人公ネコの見た目も変わってかわいらしい。見た目で装備を選ぶというのも一つのプレイスタイルだろう。
 
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装備品はクエストの報酬以外にも、ダンジョンに落ちている宝箱とお店で売っている箱からガチャガチャの要領で手に入る(レアアイテムなどは登場する箇所が決まっている)。ダブってしまうこともあるがご安心を。ダブると装備のレベルが上がってステータスがアップするぞ。

愛らしさだけじゃない!ニャニャンとうなる完成度

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彗星のごとく登場した本作。話題になるだけのしっかりとした作りを感じさせる非常に丁寧な作品だ。しかもネコだし、可愛いし、ネコが嫌いな人なんて世界中そうそういないし。向かうところ敵なしの作品だ。今後もより注目を集めることとなるだろう。
 
さて妹を連れ去られた主人公であるが、なんと物語序盤にドラゴンを倒し、ドラゴンブラッドの再来だ!と民衆に称えられることとなる。伝説の勇者にしか倒せなかったドラゴンをなぜ主人公が倒せたのか。そのあたりに、妹誘拐の理由があるに違いない……。
 
主人公は何者で、ドラゴンブラッドとはいったい何なのか?さらわれた妹の運命は?ドラコスの狙いとは?残暑が厳しいこの季節は、モニターの前で冒険に出かけよう。
 
[作品情報]
タイトル 『Cat Quest』
制作者 The Gentlebros(制作者様サイトはこちら)
対応OS Windows 7以降 / Mac OX X 10.6以降
プレイ時間 5時間程度
価格 1,280円

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    洋ナシ(@younasi

    海外インディゲームの情報同人誌を作っているただのオタクですが、声をかけられゲーム記事を書くことになりました。人生何があるかわかりませんね。そういうことがあるのは、もっとこう絵がうまかったりマンガが面白かったりする人だけだと思ってました。他の執筆者の方のように輝かしい実績はありませんが、世界で初めてSurgeon Simulatorでペン回しに成功したという地味な実績があります。

    ブログ:http://tukedai.minibird.jp/blog/