脳の中に入って悪玉細胞を倒すVRゲーム『InMind VR』

Oculus Rift DK2対応ソフト紹介

1月19日にSteamで公開された『InMind VR』は、患者の脳の中に入って、悪さをしている脳細胞を倒していくOculus RIft向けのシューティングゲームだ。

1プレイ4分程度の非常に短い体験ながら、人間の頭の中に入っていくという非常に近未来的な設定や綺麗なグラフィック、既存のVRコンテンツの流れから一段階踏み込んだ工夫が特徴なので紹介したい。

脳の中のミクロな世界に入る感覚の表現

プレイヤーは、医者となり、脳に異常を抱える患者の治療を行うことになる。その治療法は、脳の中のミクロな世界に入って、異常を引き起こしている脳細胞を倒すというもの。

ゲーム開始直後に、相棒であるコンピューターの説明を受け、脳の中へ入っていくのだが、ミクロな世界に入って行く時の引きこまれる感覚が半端ない。頭にグッと近づき、そのまま頭の中へ入り、血管などの間を通りながらさらにミクロの世界へ…。いわゆるズームインだ。ズームインが特徴的な映像作品として、1977年に制作された「Powers of Ten」というマクロ(宇宙レベル)とミクロ(電子レベル)を短時間でズームイン、ズームアップする動画が印象的だ。しかし、『InMind』の一気に細胞レベルまで入っていく体験は、動画視聴とは一線を画し、自然と「顔がひきつるような」感覚を味わうことになる。

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このゲームでは、目線を合わせて数秒すると選択できる。「Start」を選択しよう。

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英語による簡単な説明の後、いよいよ脳の中へ

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患者の目から体内に入っていくこの感じ。

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脳の中の世界は人体から連想される赤ではなく青が基調。生々しさは軽減される。逆に宇宙のような美しさが特徴。

実はただの的当てゲームだが…

さて、脳の中に入るとゲームスタートだ。身体は勝手に動くので、プレイヤーにできるのは頭を動かして照準を当てることだけ。異常を引き起こしている赤い脳細胞に照準を当てて、修復していこう。目線をしばらく合わせていないと攻撃はできないので注意だ。全50個の脳細胞を修復することが目的になる。

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いたるところにある赤い細胞

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中盤以降は倒すと別の脳細胞に異常を伝染させるものもあり、大忙し

また、プレイヤーの進行方向は決まっている。黄色い血管が通っており、プレイヤーはその上を進んでいく。この線には酔い防止の目的もあるのだろうか、移動は相棒のコンピューターが制御してくれているから自動という設定だ。

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黄色い血管が光っているのが見える

ところどころで進む速度が加速したり減速したりといった緩急がつくのだが、ゲームの構造だけを取り出すと、「ゆっくりめのジェットコースターに乗って的当てゲームをする」非常にシンプルなゲームだ。Oculus Riftを使うことを前提にしているゲームなので、操作などもシンプルなものが望ましい。そして、その構造に設定やグラフィックを綺麗に被せることによって、最大限このゲームの世界に没入させることに注力をしていることが分かる。快適にプレイできるような酔いへの配慮も感じられる。

『InMind VR』はSteamで無料で配信を行っているいるフリーゲームなので、Oculus Riftを持っている人は一度、脳の中の冒険を体験してみてほしい。

[基本情報]
タイトル InMind VR
制作者 Nival VR
対応OS Win / Mac / Linux
価格 無料
ダウンロード Steamよりダウンロード

[プレイ環境]
G-tune Netgear note i790SA1(ノート)

OS Windows 7 64 home
CPU Core i7-4700MQ 2.40GHz
メモリ 16GB
GPU GeForce GTX 870M
使用モード Extend

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  • すんくぼ(@tyranusii

    学生時代、MMORPG「リネージュ」で朝から晩まで飽くことなきレベル上げと戦争に没頭する毎日を送る。本業では廃人卒業後、国家公務員を経て、再びゲームの世界へ。「もぐらゲームス」を立ち上げました。ハマったゲームはライブアライブ、ファイアーエムブレム 聖戦の系譜、デモンズソウルなど。
    個人ブログもやってます:もぐらかペンギンか