人気ADV『Alice mare』の制作者が贈る新作フリーゲーム 『LiEat-嘘喰いドラゴンと朱色の吸血鬼-』

ゴールデンウィークもそろそろ後半にさしかかるなか、みなさんはどう過ごしているだろうか?もぐらゲームスでは「GW中にプレイしてほしいフリーゲーム」と銘打って、記事のなかで10作品ほど紹介した。

今回は、記事で紹介したフリーゲームをもう遊んだ人も、そうでない人にも、先月末にリリースされたばかりの新作フリーゲーム『LiEat - 嘘喰いドラゴンと朱色の吸血鬼 -』(以下『LiEat』)を紹介したい。

ゴールデンウィーク中に遊んでおきたい、おすすめフリーゲーム 10 選 – もぐらゲームス

多彩な創作を行うサークル「Star Vlasta」の新作

『LiEat』は「WOLF RPGエディター」で制作され、先月4月28日に公開されたばかりのRPG。なんと公開三日後にして既に有志による英語の翻訳版がリリースされている、注目の一作だ
本作は「嘘を暴いて物理で殴る」ゲームと紹介されている。クリアまで1時間ほどの短編だが、それでいて心に残る物語をとどけてくれる作品となっている。

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人気フリーゲーム『Alice mare』スタート画面。現在5ヶ国語でリリースされている

制作したのは、童話・絵本をモチーフにした人気アドベンチャー『Alice mare』を制作した気鋭のサークル「Star Vlasta」だ。
本サークルは、ゲームの他にも幅広く創作を行っている。作品集の数々は、作者サイトの「GALLERY」から見ることが出来る。非常にクオリティの高い作品が多いので、一度ぜひページをのぞいてみてほしい。イラスト・漫画・ニコニコ動画の楽曲PVなどがメインの活動となっており、とくに楽曲PVは、多いものでは20万再生を突破している


有名実況者「猫マグロ」氏による『Alice mare』実況動画は、40万再生を記録している。


VOCALOID楽曲『ゆるふわ樹海ガール』の手描きPV。20万再生ほど記録。

そんな多彩な活動を行うサークルの新作フリーゲーム『LiEat』。以下でその魅力をお伝えしたい。

アートワークに彩られた、印象に残る短編

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「レオ」の顔なじみの少女「ロザリー」の一枚絵シーン

『LiEat』のストーリーはこうだ。詐欺師「レオ」と、嘘を食べるドラゴンの少女「エフィーナ」(通称:エフィ)が、ある街へとやってくる。そこで顔なじみの少女「ロザリー」や情報屋の「キャロル」、そしてこの街にたったふたりだけ住む兄妹「キース」「レイチェル」たちと出会い、「吸血鬼の伝説」を聞くことになる。伝説の真実を突き止めるため、街の秘密をさぐることになったレオとエフィを待ち受けるものは…。

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SFC時代のコンシューマゲームを思わせるドット絵のフィールド

ゲームをはじめてまず目を引くのが、レトロなあたたかみを感じる色あせた世界。そして作りこまれたキャラクターイラストだ。重要なシーンでは、キャラクターの一枚絵が表示され、より世界観に没入できるようになっている。

「嘘を食べる」という特徴的なシステム

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「嘘を食べる」という能力を持つドラゴンの少女「エフィ」。見た目は普通の女の子

本作は、オーソドックスなコマンド型RPGとなっている。特徴的な点としては、嘘喰いドラゴンの少女「エフィ」の特殊能力による「ウソを食べる」というシステム。登場人物が会話のなかで「ウソ」をつくたびに、マップ上にモンスターがあらわれる。しかしそこには「ウソ」と「ホント」のモンスターがまざっており、「ウソ」しか食べることができない。

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「食事を済ませた」というのはウソか、ホントか?これまでの流れから判断しよう

戦闘後、それが「ウソ」だった場合は食べて消すことが出来るが、「ホント」は食べることができず、マップに残ったままとなる。会話で聞いた情報や周囲の状況から判断し、「ウソ」のモンスターだけを倒すことが必要となってくるのだ。アイテムとして持っている「メモ」の情報も活用して、物語を進めよう。

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エフィの保護者のような存在、詐欺師の「レオ」

「シナリオの合間にゲーム要素が挟まる」というゲーム

最近の作品は、シナリオやアートワークで彩られ、その合間にゲーム要素が挟まる、という作品が人気のように感じる。
たとえば、先日小説化された人気フリーゲームRPG『タオルケットをもう一度』も、RPGではあるものの戦闘要素と比べてシナリオや美術面がおしだされている。

ー『タオルケットをもう一度 』ー

こういった使われ方をする戦闘要素は、シナリオと美術を楽しむための補助としてプレイの合間に挿入されていて、ゲームに「飽きがこないようにする」ための上手い工夫となっているのでは、と考えることも出来る。
『LiEat』に関しても、「謎の深まる物語」と「作りこまれた美術」を楽しみ、その合間に戦闘が挟まるという構造だ。プレイ感もメリハリがあってとても心地よいものとなっているので、過去作『Alice mare』のファンの方や、はたまた今回はじめて本サークルを知った人も、ぜひともプレイしてほしい。

[タイトル]
『LiEat』

[ソフトウェアタイプ]
フリーゲーム

[対応OS]
Windows2000、XP、Vista、Windows7
(「WOLF RPGエディター」の動作環境に準拠)

[ダウンロード]
『LiEat』ダウンロードページ

[制作者]
「Star Vlasta」

[プレイ時間]
1時間程度


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    poroLogue(@poroLogue

    もぐらゲームス編集長。大学在学中にフリーゲームをテーマとした論文を執筆。日本デジタルゲーム学会・若手発表会にて「語りとしてのビデオゲーム(Videogame as Narrative)」を発表。NHKのゲーム紹介コーナーへの作品推薦、株式会社KADOKAWA主催のニコニコ自作ゲームフェス協賛企業賞「窓の杜賞」の選考委員として参加、週刊ファミ通誌のインディーゲームコーナーの作品選出、株式会社インプレス・窓の杜「週末ゲーム」にて連載など。

    フリーゲーム作者さんへのインタビュー・レビューなど多数。フリーゲーム歴は10年半ばほど。思い出に残っているゲームは『SeraphicBlue』『Berwick Saga』。