ニンテンドースイッチで探して掘り出す、”カワイイ”良作インディーゲーム六選

今日も、Nintendo Switchでは数多くのインディーゲームが発売されている。昨今は日本の個人制作者によるインディーゲーム、同人ゲームの数も増えてきているほか、内容、価格面で大作レベルに当たる作品も出てきている。

一週間の内に発売されるゲームの数も二桁が当たり前となり、逆に一桁の時は何があったのかと心配されてしまうほどである。そして、数が増えることによって、埋もれてしまう作品も相対的に出やすくなってきている。

そんなタイトルを掘り出し、陽の光を当てるために我らがもぐらゲームスは存在する。

ということで、再び「探しだす・掘り出す」の理念に基づき、六本の注目すべき良作インディーゲームを紹介したい。

なお、今回は”可愛さ”を特徴とするゲーム中心にピックアップした。

Yono(ヨノ)

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まず最初に紹介するのは、可愛いゾウさんが主人公のアクションアドベンチャーゲーム『Yono(ヨノ)』。制作はスウェーデンに拠点を置くインディースタジオ「Neckbolt」で、海外では2017年10月13日にNintendo Switchのほか、PCゲーム配信プラットフォーム「Steam」にてWindows版も発売された。日本国内では2018年5月3日に発売。販売及びローカライズは「CIRCLE Ent.」が担当している。

1000年に一度、星より産み落とされる世界の守り手「エレファント」の子供である「ヨノ」となり、三つの種族から成り立つ「ナイチンゲール王国」を舞台に、各地を冒険しながら様々ないざこざの解決に取り組んでいくというのが主な内容。
ゲームは見下ろしの斜め視点で構成されたフィールドを舞台に、行く手を阻む仕掛けを動かしたり、謎を解いたり、時には敵と戦ったりしながら進む。アクションアドベンチャーとしては王道だが、街を除く全てのフィールドにパズル、謎解きと言った仕掛けが張り巡らされていて、常に頭を使いながら道を切り開く展開が繰り返される。
極端に言えば、街以外全てがダンジョンと言った具合だ。

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主人公「ヨノ」もエレファントこと象ということで、長い鼻を用いた特技を披露。鼻息で仕掛けを動かしたり、水を吸って放出したりなど、ユニークなアクションを楽しめる。武器、防具を装備することはできないが、その分、パワフルな体当たりで敵に強烈な一撃を与えたり、時には行く手を阻む箱、岩などを粉砕。見た目に忠実な力任せなプレイも楽しめる。そして、何より「ヨノ」自身がとても愛らしい。歩くだけでも心がホッコリしてしまう。

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反面、ストーリーはシリアスで、種族ごとの価値観の違いによる対立、民主主義と権力問題、哲学的思想などの深刻な題材を元にした展開が描かれる。やり込み要素として、国の歴史を解き明かす資料集めもあり、そこでも政治、戦争と言った重い背景が描かれる。冒険を通じて出会う三つの種族もそれぞれ異なる価値観と、他種族に対する認識を持っており、この複雑な世界を通し、ヨノはどのような知見を得ていくのかも見所の一つとなっている。

可愛い見た目とは裏腹に、日常や世界情勢に関して考えるきっかけも与えてくれる一作。ボリュームはコンパクトだが、豊富なパズルを盛り込んだ構成も相まって、密度の濃い展開が楽しめる。ヨノの可愛さ目当てで遊んでも十分に元が取れるので、アクションアドベンチャー好きには要チェックの一作だ。なお、Steamで配信されているWindows版は日本語非対応のため、ご注意を。ついでに価格もNintendo Switch版の方が安くてお得だ。

[基本情報]
タイトル:『Yono(ヨノ)』
制作者:Neckbolt(※販売&日本語ローカライズ:CIRCLE Ent.)
クリア時間:4~6時間(※サイドクエスト攻略を除く)
価格: ¥1000

購入はこちら
https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000009918

Yoku’s Island Express ヨクのアイランドエクスプレス

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続く二本目はこれまた可愛らしいフンコロガシの郵便屋さん「ヨク」が頑張る『Yoku’s Island Expressヨクのアイランドエクスプレス』。先述の『Yono(ヨノ)』と同じく、スウェーデンに拠点を置くインディーディベロッパー「Villa Gorilla」が制作、イギリスの「Team17」がパブリッシャーを務める探索型アクションゲームだ。日本語版のローカライズは架け橋ゲームズが担当。Nintendo Switch以外にも、Steamで販売されているWindows版がある。こちらも日本語に対応。また、2018年10月11日にはPlayStation 4版の配信も始まっている。

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「モクマナ島」と呼ばれる、広大で大自然いっぱいの地を舞台に、何者かによって深手を負った島の守り神「モクマ」を救うべく、そのカギを握る三人の島のリーダー達を招集するため、各地を駆け巡るというのが主な内容。

最大の特色はピンボール要素。本作の主人公「ヨク」は手紙がまとまった白い球を転がしながら歩く設定で、ジャンプすることができない。それを補うのがフィールドのあちこちに設置された「フリッパー」。ZL、ZRボタンを押すとこれが動作し、その上にヨクがいれば、反動によって彼自身が飛び上がり、普段届かない高い足場へと移動できるのだ。フリッパーには左と右とで色分けされた種類も存在し、この場合は方向に該当するボタン(※左ならZL、右ならZR)を押せば、ヨクを飛ばせる。加速による勢いがついた状態でフリッパーを動かせば、飛距離もアップ。この特色を活かして閉ざされたゲートを開けるアイテムを回収したり、遠くにある幅も狭い通路にヨクが届くように角度を考慮しながら打つことも求められてくる。

まさに純然たるピンボール。それを探索型アクションとして昇華させてしまったという、革新的なゲームデザインが炸裂している。もちろん、探索型アクションお馴染みのアップグレードも完備。関連するアイテムを入手することで探索範囲も広がる、ジャンルの醍醐味もちゃんと押さえられていて、ピンボールでありながらちゃんと探索型アクションゲームを遊んでいる手応えも得られる。本編もストーリーに沿って発生するクエストを攻略していく構成で、マップに目的地が表示されるなど、迷って右往左往しないための配慮が万全。それでいて、マップの仕掛けもバリエーション豊富で起伏に富んでいるほか、ある程度、ゲームが進むとボス戦まで繰り広げられるという、驚きの展開も用意されている。

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Nintendo Switchで配信されている探索型アクションゲームでは、当もぐらゲームスでもレビューを掲載し、前回のこの特集でも取り上げた『Dandara』も革新的なゲームデザインが光る作品だが、本作もそれに負けず劣らずの奇想天外な発想が炸裂した作品に完成されている。難易度もゲームオーバーの概念がない(ただ、ピンボールのパートで打ち漏らしをした回数は記録される)のもあって優しめ、それでいてボリュームは盛り沢山で、100%クリアを目指すとなれば入念な探索が求められる。間違いなく唯一無二の探索型アクションゲーム。同ジャンル好きはもちろん、初めての人にも楽しめる仕上がりなので要チェックだ。フンコロガシのヨクくんも可愛いですよ。転がすのも”アレ”ではございません。

でも、”アレ”自体はごく一部で登場するのでご用心。

[基本情報]
タイトル:『Yoku’s Island Express ヨクのアイランドエクスプレス』
制作者:Villa Gorilla(※販売:Team17 / ※日本語ローカライズ:架け橋ゲームズ)
クリア時間:4~6時間(※100%クリア時を除く)
難易度:初級~上級者向け
価格: ¥2160

購入はこちら
https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000001577

海のカケラ

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三本目は可愛いけれど、設定が謎めているキャラクターが主人公を務める『海のカケラ』。個人開発者「潮騒セイレーン」制作によるアクションゲームで、2018年5月5日にiOS、Android用アプリ、PC(Windows、Mac OS)用ソフトとしてitch.ioで発売。続く同年7月26日にNintendo Switch版が発売された。販売元はメディアスケープ。同社が推進する「Play,Doujin!」プロジェクトの一作でもある。

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体が6つの色に分離してしまった主人公を操作し、様々なステージを冒険していくのが主な内容。最大の特徴は円形の足場で構成されたステージで、円の外周を回りながら隣り合う円へジャンプで渡り進み、ゴールへの到達を目指すという独特な展開が繰り広げられる。操作もコントロールスティックの上で移動、下でブレーキ、Bボタンでジャンプ、Yボタン押しっぱなしで加速と一風変わっていて、少しばかりレースゲームを想起させる。また、ゲームが始まって間もなくすると、「カラーチェンジ」のアクションが追加。Aボタンで主人公の体の色を赤、紫に変えられるようになる。これに関連して色にちなんだ仕掛けが行く手を阻むようにもなり、それぞれに対応した色に体を変え、無効化させて潜り抜けていくことが求められるようになる。もちろん、対応していない色で接触すれば即刻ミス。本作はダメージ制を採用しておらず、仕掛けに一度でも接触すればやられてしまうシビアなルールなので、慎重且つ、的確な判断を下しながら進めていく必要がある。とは言え、その分、チェックポイントが豊富に配置されているので、ミスからの復帰は早い。ゲームオーバーの概念もないので、気軽に何度でもチャレンジ可能だ。

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ルールは単純明快だが、独特すぎるステージ構成と操作性で、一筋縄ではいかないやり応えに富んだアクションゲームに完成されている。特にステージは円形の構造だからこそできたアイディアが豊富に盛り込まれていて、プレイヤーを飽きさせない。ステージごとの個性付けも丁寧に施されていて、似通った展開が全くないのも驚きだ。難易度も後半になると、高度な操作が要求される場面が登場するが、何十回ものトライ&エラーが試される場面を乗り越えた後、直にチェックポイントを登場させるなど、難所を潜り抜けた後に更なる難所を用意して、プレイヤーを疲弊させないようにする気を遣った配慮が徹底されている。入念なテストプレイを実施して全体のバランスを整えたことをうかがわせる。

ボリュームもステージは6+1つと少なめながら、ステージ内に隠された「記憶」の回収を始めとするやり込み要素も揃っているほか、タイムアタックなどの特別なモードもあって、やり応え十分。可愛らしくも幻想的で美しい世界観とグラフィック、メロディアスな音楽、意味深なストーリーなど、演出面もこだわっており、強く印象に残る。全体的に難易度はやや高めだが、一風変わったアクションゲームをお求めであれば、プレイしてみて頂きたい一本。円形の足場をジャンプで渡っていく、シンプルながらも侮りがたいやり応え、そして奇想天外なアイディアの数々を体験してみよう。

[基本情報]
タイトル:『海のカケラ -Fragment of Marine-』
制作者:潮騒(しおさい)セイレーン(※販売:メディアスケープ)
難易度:中級~上級者向け
クリア時間:1~2時間(※真エンディング、やり込み要素攻略を除く)
価格: ¥500

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https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000011749

Ninja Striker!(ニンジャストライカー!)

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続く四本目はニンニンな忍者達が所狭しと駆け回る『Ninja Striker!(ニンジャストライカー!)』だ。探索型アクションゲーム『Ninja Smassher!(ニンジャスマッシャー!)』、クラフト要素を盛り込んだローグライク『アルケミックダンジョンズ』を手掛けたインディーディベロッパー「Q-Cumber Factory」制作による、スタイリッシュな横スクロール型アクションゲーム。元々はiOSアプリとして誕生した同名作品のリメイクである。また、Nintendo Switch版以外に「Steam」でWindows版もリリースされている。

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忍者を始めとするプレイヤーキャラクターで行く手を阻む妖怪を斬り刻みながらステージを進み、ゴールを目指すステージクリア型アクションゲーム。しかし、ステージ間移動の根幹を担うのが斬り込み攻撃で、敵を倒して宙を舞いながら突貫していくという、攻撃的なプレイスタイルを特色としている。敵も攻撃による移動を主としている関係から、列に並ぶように配置されているほか、攻撃も対応するボタンを押せば近くにいる敵を自動的にロックオンし、瞬時にキャラクターが高速移動。そのまま攻撃が実施される、スピード感とテンポの良さを尊重した設計になっている。かと言って、攻撃を連発し続ければいいほど大味でもなく、時折、列のように並んだ敵が途切れることも。その際は二段ジャンプ、或いは横方向に高速移動する回転斬り兼ダッシュを駆使して流れを絶たせないようにするなど、一定のテクニックが求められる。もちろん、攻撃を途切れなく続け、ステージ内に散らばるコインも回収すれば「コンボボーナス」も発生し、それによってスコアも大きく上下。スコアはステージクリアの評価にも響くので、高みを目指すならば、連続攻撃の展開は必須。見た目とは裏腹に手に汗握る戦術的な展開が楽しめる作りになっている。

攻撃特化型のアクションゲームならではの唯一無二のスピード感、それ相応の派手な演出が冴え渡る内容で、爽快忍者アクションの肩書きに相応しい爽快感が魅力。反面、極めるとなると沼に陥る裏の顔も持ち合わせていて、最高評価の三つ星を目指した際の難易度は、アクションゲーム熟練者も発狂寸前にまで追い込まれるほど。ボリュームもステージ総数は20以上と豊富ながら、一つのステージが1分足らずでクリア可能なので、短め。しかし、スタンダードな「忍者」以外にも性能が異なるどころか、戦術まで一変する三人のプレイヤーキャラクターが用意されていて、全てをやり尽すとなればかなりの密度に。ステージの構造も短めながら敵配置、仕掛け共に作り込みがしっかりしていて、ちゃんと印象に残る場面が用意されている所に匠の技が光る。

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サクッとズバッと気軽に楽しめるアクションゲームをお求めなら、自信を持ってお薦めできる一本。しかも、お値段ワンコイン。ちなみに先に紹介した『海のカケラ』もワンコインだ。可愛く、ライトな見た目からは想像も付かないスピード感とやり応えが詰まった作品になっているので、興味があればお試し頂きたい。

なお制作者曰く、本作の実況配信は大歓迎のこと。配信すれば作者自らコメントもしてくれるほか、攻略アドバイスもしてくれるので、配信環境のあれば挑戦してみよう。ついでに個人的にお薦めしたいゲームを流れで紹介すれば、買ってくれるようです。でも、プレミアタイトルを推すことはやめましょう。もぐらゲームスからの大事なお願いでした。

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なお、「Q-Cumber Factory」は本作に続くNintendo Switchタイトル第二弾として、ローグライクRPGの『アルケミックダンジョンズDX』を2019年2月14日にリリース。2017年に発売されたニンテンドー3DS版にさらなる新要素を加え、ゲームバランスにも再調整を施した豪華版に仕上がっているので、興味があればこちらもぜひ。

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かわいい「くのいち」(※『ニンジャストライカー!』から「にんじゃ」とのコンビで出演)、「エルフ」に「ヴァルキリー」、「ウィッチ」も登場しますよ。

[基本情報]
タイトル: 『Ninja Striker!(ニンジャストライカー!)』
制作者:Q-Cumber Factory、パンサウンド、スキップモア(※販売:フライハイワークス)
クリア時間:1~2時間
難易度:初級~上級者向け
対応OS: Nintendo Switch、PC(Windows)
価格: ¥500(Nintendo Switch) / ¥410(PC版)

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https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000008465

Floor Kids

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五本目として紹介する『Floor Kids』は可愛いとカッコイイが混在する、ブレイクダンスゲームだ。カナダはモントリオール在住のアニメーターであるJonJon、グラフィック・アーティスト、映画監督、DJと言った多彩な才能を持ち合わせるカナダ出身のターンテーブリストのキッド・コアラを中心にしたクリエイター集団「MERJ Media」が制作。日本語ローカライズを架け橋ゲームズが担当している。2018年6月7日にNintendo Switchで発売。その約一ヶ月前には「Steam」にてPC(Windows、Mac OS)版も発売されている。また、2018年11月27日にはPlayStation 4版も発売された。

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ダンスゲームと言われると多くの場合、画面上部などから降りてくる譜面に合わせ、ボタンを押していくことが求められるリズムアクションが連想されがちだ。本作はそのような動きを指示されることは、楽曲中に二回発生する「コーラスパート」以外は無し。プレイヤーの思うがままにアクション(ムーブ)を決めてキャラクターを躍らせ、周囲の観客を盛り上げることに徹するフリースタイル方式になっている。時々、観客から「この踊りを決めて!」というリクエストが飛んできたりもするが、応えるか応えないかは自由。高得点を目指すなら、答える必要が出てくるが、基本的にはプレイヤーそれぞれ、自由に踊りを楽しんで欲しいという意図が込められた、緩めの難易度。ダンスを失敗したり、「コーラスパート」でリズムを取り漏らしたりしてもお咎めなしのカジュアル設計だ。

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ゲームの流れも好きなキャラクターを選び、三つの楽曲で構成されたステージに挑戦していく単純明快な構成。ただ、新たなステージの解禁には各楽曲を踊り終えた後の評価で手に入る「星」が必要となるため、ある程度、高得点を意識してダンスを決めていく必要もある。とは言え、序盤は比較的、自由に踊っても星が集まっていくので、難易度は緩い。さすがに中盤以降になると、各キャラクターが持つ四種類のコンボを意識する必要が出てくるが、直感プレイでも概ね何とかなってしまうバランスだ。

フリースタイル形式なのに加えて難易度も控え目と、正直な所、ゲームとしてのやり応えはあまり高くはない。しかし、華麗なダンスとそれに準じた高得点を目指すと底なしで、自らの限界に挑むやり込みを好むプレイヤーには極め甲斐のある内容だ。立ったり、屈んだ状態でステップを踏む、飛び跳ねる、ポーズを決めて静止するなど、実際のブレイクダンスを踏襲したアクションも豊富且つ本格的。選んだキャラクターごとに各アクションを決めた際のスコアも上下する仕掛けも凝らされていて、どのダンスで得点を補うかと言った戦略と構成を練る面白さがあるのもユニーク。手描きタッチのデザインと滑らかなアニメーションが光るグラフィックも、本職のアニメーターが制作しているだけにある盤石の仕上がりだ。

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全体的なボリュームは短め、やり込み要素も最高評価獲得程度と、良くも悪くも現実のブレイクダンスに忠実すぎる作りではある。しかし、様々な技を駆使して自分なりのダンスを踊り、観客をどこまで沸かせられるかに挑む面白さと自由に踊れる気持ちよさは格別。自由に踊る楽しさを味わいたい、と思うプレイヤーには最適の一本だ。華麗に踊る少年少女達となり、自らの限界に挑んでみよう。フロアを制するものは、すべてを制する

[基本情報]
タイトル:『Floor Kids』
制作者: MERJ Media(※日本語ローカライズ:架け橋ゲームズ)
クリア時間:3~4時間
価格: ¥1990

購入はこちら
https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000011041

Semblance

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最後に紹介する六本目は、可愛いというよりは不思議系の一面が強い『Semblance』。南アフリカはヨハネスブルクを拠点とするインディーゲームスタジオ「Nyamakop」が開発、オランダのアムステルダムの「Good Shepherd Entertainment」が販売を担当したパズルアクションゲームだ。2018年7月24日にNintendo Switch、翌25日にPC(Windows、Mac OS)版が「Steam」で発売。2018年5月12日~13日に京都で開催されたインディーゲームイベント「BitSummit Vol.6」では、「EXCELLENCE IN GAME DESIGN賞」に選ばれている。

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「スクイッシュ」と呼ばれる、スライム状のキャラクターを操作し、世界を水晶化させる謎の感染症に立ち向かうべく、各地に散らばる「命のエッセンス」を集めていくというのが主な内容。基本的にはステージクリア方式で進行し、あちこちに配置されたエッセンスを回収していくことに徹する。しかしながら、エッセンスの大半は普通のジャンプなどでは決して届かない所に置かれている。そんな遠く離れたエッセンスに近づくべく、プレイヤーがやるべきことは地形の変形。地面、足場などに直接体当たり攻撃を行って形状を変え、辿り着くための道筋を作っていくのだ。例として、離れた場所にある足場を動かしたり、壁にめり込むように体当たりして強引に足場を確保したり。時にはレーザーを始めとする罠が行く手を阻むこともあり、その際は地面を変形させて遮断する壁を作り出したり、射出元がある足場そのものを変形させて軌道をズラして対処する。

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他にも、安全地帯となるスペースを上下に確保し、敵をやり過ごすなど、様々なシチュエーションが登場。ゲームが進むと、スクイッシュ自身の形状を変形させることもできるようになり、その応用による道筋の確保が求められてくる。変形可能なオブジェクトは限定されている(濃い紫色の場所のみ)ので、ありとあらゆるものをプレイヤーの思うがままの形にできる訳ではないが、プレイヤーの想像力を駆使してステージに干渉していく展開は地味ながらも新鮮で、一風変わったパズルを楽しむことができる。

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ステージ及びパズルのバリエーションも個性に富んでいて、アクションゲーム全開な展開もあったりして退屈させない。全体の構成も考え抜かれており、この手のパズル系アクションは後半になるほど、過程が複雑化して間延びしやすいが、本作はそのような展開に陥らぬよう、ステージごとの密度を均一化。更に新しい仕掛けを毎回登場させては、それまでの応用と新たな発想をプレイヤーに求める、テンポと楽しさの維持に神経を尖らせた設計を凝らしている。そのため、モチベーションが殺がれにくい。何よりどの仕掛けも感心させられるものばかりなので、ステージを攻略していく度に次はどんなネタを見せてくるのかと、先が気になって進めたくなってしまう楽しさがある。

変形できるオブジェクトが限定されているなりに解法の幅が狭い、アクション全開の展開になる終盤など、難点も少なくはないが、想像力が謎を解く要となるパズル、テンポを尊重したステージの設計は素晴らしく、唯一無二の遊び応えに富んている。不思議なキャラクターが多数登場する世界観とグラフィック、音楽も独特で、雰囲気ゲームとしても楽しめる一面も。メインビジュアルの奇抜さから、どんなゲームか想像しにくいところもあるが、中身は堅実なパズルアクション。ボリュームも短めで、サクッと遊べるので、短時間で記憶に残るゲームをお求めならぜひ、プレイしてみて欲しい。

[基本情報]
タイトル: 『Semblance』
制作者:Nyamakop(※販売:Good Shepherd Entertainment / ※日本語版窓口:架け橋ゲームズ)
クリア時間: 3~5時間
難易度:初心者~中級者向け
対応OS: Nintendo Switch、PC(Windows、Mac)
価格: ¥1095

購入はこちらから
※Nintendo Switch版
https://ec.nintendo.com/JP/ja/titles/70010000011186

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