TGSのVRコンテンツ体験レポート ホラゲからアニメまで可能性を秘めたブースをほとんど全部見せます!

VR(バーチャル・リアリティ),イベントレポート

本日9月18日(木)から22日(日)まで開催されている東京ゲームショウ(以下、TGS)。一般公開日の20、21日を前に、早くもOculus Riftを体験できるブースなどVR(バーチャル・リアリティ)のゲームが話題になっている。

Oculus VRのブース以外にもOculus Riftを始めとする没入型のVRデバイスを体験できるブースは多くあるので、ぜひそちらも見て回って体験してみてほしい。

もぐらゲームスでは実際に初日の18日に各ブースを回ってみたのでレポートをお伝えする。来場する際の参考に、そして最新のVRコンテンツの状況を知るきっかけにしてもらればと思う。

体験できるブースの場所はこちら(クリックすると拡大)

tgsmap1

インディゲームブース拡大図
image02

※先日公開した記事と情報が同じ箇所については、内容に一部重複があります。
※全てのブースを見たわけではないので、網羅的ではない可能性があります。

Oculus VR(6-N3)

image00
開催直前に急遽出展が決定されたPC用ヘッドマウントディスプレイのOculus Riftの直営ブース。試遊できるOculus Rift DK2は8台。試遊できるソフトは2種類ある。6月のGDCで展示された宇宙空間でシューティングゲームが楽しめる『EVE valkyrie』、そしてUnityの公式キャラクターUnity-chanが目の前で踊る『Unity chan Live』の2種類だ。どちらかに当たるかは運次第。

image11
Unity-chan Live。Unity-chanが目の前で歌って踊って。

ビジネスデー初日では待ち時間は常に1時間以上という長蛇の列だったため、今後整理券方式の導入も検討されているようだ。
Oculus Riftの展示は他でもあるが、他のコンテンツと比べてみてもグラフィック等を本気で作りこんでいるのはこの2作品という印象だ。

SCE(3-S3)

image01
PS4に対応するソニーのVRヘッドマウントディスプレイ「Project Morpheus」もソフト5種類からランダムで体験をすることになる。用意されている試遊台は一般用の計8台(?)とプレミアムラウンジの2台、合わせて10台の様子。

一般用の体験コーナーで体験できるのは以下の5種類
・Oculus VRのブースにもあるシューティングゲームの『EVE Valkilye』
・振り回せるPS Moveコントローラーを使い、剣で目の前の敵を叩き斬る『The Castle』
・海の中の檻で調査をしているところをサメに襲われる『The Deep』
・リュージュに乗って滑降する『VR luge』
・アイドルのライブとメカな戦闘を楽しめる『AKB0048”דアクエリオン”多次元スペシャルライブ』

image16
『The Deep』では、海の中で無防備なところをサメに襲われる。グラフィックの作りこみが臨場感抜群。

プレミアムラウンジで体験できるのは上記の『Deep』に加えて、戦闘機で飛行するPS4ソフトの『WarThunder』の2種類だ。

『War Thunder』では、コントローラーが本格的。実際に動かすと、画面の中の自分の手も動く。

image05
操縦桿がリアル。飛ぶ体験もリアルだ。

image14
こちらも作りこみは完璧だった(慣れていないと操作が難しいかもしれない)。アシスタントのお姉さんは全クリしたらしいので攻略法を聞くといいかもしれない。

なおProject Morpheusについては、一般デーで体験するためには整理券が必要なので入手方法等については下記サイトを参照していただきたい。
Sony公式:http://tgs.playstation.jp/morpheus_product/

Cyberith Virtualizer(7ーS4)

image15
オーストリアのCyberith社はデバイスコーナーにVRに対応した機器「Virtualizer」を展示している。VR空間の中で歩く、走る、座る、跳ぶ、しゃがむといった動作が可能だ。今回は、しゃがんだり跳んだりするのは難しいとのことで、腰の位置は固定。VR向けのホラーゲーム『Affected』のデモを体験できる。洋館の中を「歩いて」進む。ヘッドホンはサラウンドのものを使用するため、不気味な以外なにものでもない。



これだけでももう怖すぎる。VR+ヘッドホンに加えて、自分の足で歩くという体験。筆者もあまりの怖さに絶叫寸前になった。心臓が止まるかと…。

なお、このブース、一人ひとりの体験のセッティングにもそれなりに時間がかかる(大体1人10分程度)。体験したい人は早めにブースに向かったほうが良さそうだ。

image06
Oculus Riftエヴァンジェリストの@GOROman氏もVirtualizerを体験

Virtualizerの魅力を紹介した記事はこちら
VRで歩ける「Virtualizer」Kickstarterで支援を募集中(無事に資金を集め終了済み)

サムスン電子ジャパン(2ーC5)

image12

Samsungのブースでは、9月に入ってから発表したスマホ向けVRヘッドマウントディスプレイ「Gear VR」を体験することができる。Oculus VR社が開発協力し、没入感が非常に深い。Oculus RiftのようにPCを必要としない中で、あっさりと「これだけのクオリティのものが経験できてしまうのか!」と思わず唸ってしまうデバイスなので、ぜひ要チェックだ。

image07
筆者もつけてみた。メガネをつけながら着用することはできない。

なお、用意されたデモは2種類。いずれもゲームではない。一つはアニメ『シドニアの騎士』のOPをバーチャル映画館で体験するものと、Oculus VRブースと同じく『Unity-chan Live』だ。時間によって体験できるコンテンツがわかれるので、体験したい人はブースに寄って時間を確認しよう。UnityTechnologiesJapanの大前氏いわく『Unity-chan Liveはこの日のために作った会心の出来』ということなので、ぜひ体験してみてほしい。

電撃オンライン(3−N3)

image18
ゲームメディア「電撃オンライン」のブースはマウスコンピューターとタイアップ。ゲーミングPC「G-Tune」を使ったOculus Riftのコンテンツを複数体験できる。体験できるコンテンツはセクシー女優の身体を3Dスキャンで再現した『PLAYGIRLS』の他、スキージャンプができる『VR SkiJump』やジェットコースターを体験できる『Unity Coaster』といったおなじみのコンテンツ。Oculus Riftの魅力を詰め込んだ特製の小冊子も配布している。こちらもずらりと待機列ができていた。

PLAYGIRLS
http://pg-production.com/

apelab (2ーC10)

image01

ゲームショウだから、ゲームばかりかというとそうではない。スイスのスタジオ「apelad」が展示しているのは、なんとOculus Rift対応のアニメ『Sequenced』のデモ版だ。アニメの世界に自分が入ったような感覚で見ることができる新しいスタイルのアニメだ。ジブリにインスピレーションを得ているとのこと。プレイヤーが目線を向けたキャラクターによってストーリーが変化していくコンセプト。デモ版ではストーリーの分岐までは実装されていない。2015年にはiOS版、Android版、そしてOculus Riftに対応したVR版をリリース予定。ブースではバッジも配っている。海外のデベロッパーのブースとはいえ、通訳もいるので気軽に立ち寄ってみよう。

image04

Sequenced
http://apelab.ch/ja/project/sequenced/

新潟コンピュータ専門学校(2-C-8)

image02
スクールコーナーの新潟コンピュータ専門学校のブースでは、学生が作成したVR作品が展示されている。提携しているフランスの学校「ISART DIGITAL」の生徒が作成したというシューティングゲーム『The Rift: URIDIS』だ。この作品はUnityの世界的なコンテスト、「Unity Awards 2014」でBest of Student賞に輝いている。学生作といって侮る無かれ、かなり本格的だ。


Youtubeでの映像。映画スターウォーズに出てきそうなステージを飛び回るのは熱い!

プロデイジ(5ーC8)

image17
秋葉原を拠点にしたコンテンツ開発を行っているプロデイジのブースでは『VR肝試し』が展示されている。墓場にいながら、視線を動かすだけで、幽霊が現れたり消えたり…。突然襲いかかってくる例もいるので、かなり肝の冷える体験ができる。
このコンテンツは2015年に発売予定ということで、今後は移動などの要素も加わって一層肝を冷やすコンテンツになることが予想される。

image10
ブースにはメイドさんもいるよ!

ゲーム菩薩グループ (3ーC1ー16)

image03
インディゲームブースにある「ゲーム菩薩グループ」のブースでは『水没都市』という海の底に沈んだ都市を探検するコンテンツを遊ぶことができる。都市は、なんと実在する都市のオープンな地図データを緯度と経度を指定するだけでUnityに読み込み3Dモデルで再現。水没した新宿やパリといった都市を泳ぎまわることができる。

水没都市 ~シマダシステム
http://shimadasystem.com/

ポケットクエリーズ(2ーCー8)

image08
Unityでのコンテンツ開発を行っているポケットクエリーズはOculusとLeap Motionを使った感覚的なゲーム『ブーフと空飛ぶアルファベット3D』を展示している。手をセンサーの上にかざすと操作できるので非常に直感的。トンボになって飛びながら、浮いているアルファベットに触れて点数を稼いでいくゲームだ。手を動かすだけなので、簡単と思いきや意外と難しい。
前世代のOculus Rift Dk1を使用しているが、VRゲームと周辺機器の組み合わせでかなりやりごたえのある出来になっている。Morpheus以外のデモではコントローラーを使うものか眺めるだけのものがほとんどなので、一風変わった操作のゲームもぜひ試してみよう。

※これより下は9月21日追記

マジックサーキッツ (3-C1-14)

DSC_0402[1]
OculusRiftコンテンツの展示会Ocufesでも展示された『Little Witch Pie Delivery』がインディゲームブースで体験可能だ。Oculus Riftと箒デバイスを使って箒に乗った魔女の疑似体験ができるゲームになっている。夜空を飛び、箒を傾けてビルの間をすり抜けたり、アイテムをとって加速する感覚はかなり楽しい。改造した箒が必要になるため家では簡単に体験できないので、ぜひ体験してみよう。

Little Witch Pie Delivery
http://littlewitchpiedelivery.com/

神奈川工科大学(6-C2)

DSC_0467
ネズミの背中に跨って体験するコンテンツ『ワットラットラッシュ』。DK1を使用。部屋の中をねずみが歩き回るので、上に乗った自分がねずみの尻尾を使って抜き忘れたコンセントを抜いていく。ねずみの背中と尻尾はリアルで再現されている、手に持った尻尾を振るとねずみの尻尾がコンセントに飛んでいく。部屋の中を走り回るスピードはそこまで早くないので酔いもなく、本当にねずみの背中に乗っているような感覚が味わえる。

アーツカレッジヨコハマ(6-C16)

DSC_0478
ダンジョンのトラップをクリアして財宝を目指すコンテンツ『Explore』。DK2に対応(カメラは不使用)。最初は2つの部屋から好きな方を選び、クリアすると次は3つの部屋から一つを選ぶ。各部屋のトラップは違うので、部屋ん入り口に書いてあるアイコンを見てどの部屋に入るか決めよう。操作はXboxコントローラーを使った移動のみだ。

日本工学院(5-C19)

DSC_0442
Oculus Rift DK1を使った『振りフォール』を展示している。街の上から一気に落下するコンテンツだ。操作は完全に頭の動きのみ。目線の方向に落ちていくので、どんな風に落ちていくかは自分で決めることができる。玉ヒュンな体験をぜひしてみてはいかがだろうか。

VRにまつわるニュース・ソフトの紹介はMoguraVRにて更新中!
http://www.moguravr.com/

  • すんくぼ(@tyranusii

    学生時代、MMORPG「リネージュ」で朝から晩まで飽くことなきレベル上げと戦争に没頭する毎日を送る。本業では廃人卒業後、国家公務員を経て、再びゲームの世界へ。「もぐらゲームス」を立ち上げました。ハマったゲームはライブアライブ、ファイアーエムブレム 聖戦の系譜、デモンズソウルなど。
    個人ブログもやってます:もぐらかペンギンか