ゲームボーイ風フリーシナリオRPG『ARTIFACT ADVENTURE 外伝』リリース ほか ~今週のフリゲ・インディーゲームトピックス

インディーゲーム,フリーゲーム,連載

本コーナーでは筆者や編集部がピックアップした、ここ1週間のフリーゲームやインディーゲームの話題を毎週土曜日にお届けします。今週の話題はRPG『ARTIFACT ADVENTURE 外伝』をはじめ新作ゲームや体験版の公開に関するものなど9本です。

フリーシナリオRPG『ARTIFACT ADVENTURE 外伝』リリース

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PLAYISMは9日、ゲーム制作チームbluffman制作のRPG『ARTIFACT ADVENTURE 外伝』をSteamおよびPLAYISMにて配信開始した。配信開始から1週間は10% OFFセールが実施されている。

プレイヤーの選択によりイベントの結末が変わるフリーシナリオ型RPG『ARTIFACT ADVENTURE』の外伝的な作品で、コンセプトは引き継ぎつつもストーリーに繋がりはなく、本作からでも問題なくプレイできる。

本作での新たな特徴は、プレイヤーの選択の結果が現れるのが「3年後」であるという点。3年後に災厄が迫った世界を冒険し、未来に備えてさまざまな問題を解決していくのがゲームの目的となっている。

また前作ではコマンド選択型だった戦闘がサイドビューのアクション型となったのも大きな変更点。さまざまな武器による体当たり攻撃や、3つまでセットできるアクティブスキルを駆使して次々と現れる敵を倒すという爽快感のあるバトルとなっている。モノクログラフィックによるゲームボーイ風の画面デザインも特徴だ。

前作にあった「冒険の最初に、3つの大きな恩恵のうち1つだけを選ぶ」という要素も健在で、本作では「戦闘を手助けしてくれる騎士」「旅の資金100万Gを持っている貴族」「ファストトラベル可能なあらゆる場所へ最初から移動できる探検家」の3人から1人、旅に連れていく仲間を選ぶという形となっている。

横スクロールアクションゲーム『Vivid Twinkler -氷と炎の檻-』 公開

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ヌバビゾン氏は7日、横スクロールアクションゲーム『Vivid Twinkler -氷と炎の檻-』をフリーゲームとして公開した。

主人公の少女と氷の妖精が協力しながらステージをクリアしていく作品。炎からエネルギーを吸収し、エネルギー弾の発射や飛翔といったアクションに使用するシステムが特徴となっている。吸収と飛翔を繰り返して空中を移動したりなど、スピーディなアクションを繰り出せるのが魅力だ。

アクションADV『Alteradio -オルタラジオ-』公開

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Achamoth氏は6日、アクションADV『Alteradio -オルタラジオ-』をブラウザ対応のフリーゲームとして公開した。想定プレイ時間は3時間。

『Steel howling』(紹介記事)など、ロックやユースカルチャーを題材とした作品を公開している同氏の最新作。修行のため仏教美術世界を巡るセーラー服姿の天女と、80年代後半のシアトルの大学でカレッジラジオの再建を願う青年の物語が交互に展開する。仏教やオルタナティブロックといった題材や全編手描きのマップ、オリジナルのBGMなどが独特の魅力となっている。

現代ADVRPG『Noadesire-ノアディザイア-』公開

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ask projectは7日、現代ADVRPG『Noadesire-ノアディザイア-』をブラウザ対応のフリーゲームとして公開した。

スマホゲーム「ノアディザイア」のモンスターが現実世界に現れ人を襲うという謎の事態に、ノアディザイアのキャラクターを現実に召喚できる力を得た主人公達が立ち向かっていくという内容。敵の弱点を突くなどの条件により「チェイン」「ラッシュ」という追加攻撃が発生する戦闘システムや、ゲーム内のガチャで引いたカードをセットして戦うことでさまざまなスキルを習得してくキャラクターカスタマイズなどが特徴。

現代ものらしいスタイリッシュなUIや爽快感のある戦闘演出なども魅力となっている。なお、執筆時現在はストーリーは序盤までとなっており、今後アップデートで追加予定。執筆時現在のバージョンの想定プレイ時間は50分となっている。

探索型RPG『箱庭セレナータ』ひとあそびver公開

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sound sepherは7日、RPG『箱庭セレナータ』の「ひとあそびver」を公開した。

赤ずきんや白雪姫、アリスといった物語のキャラクターを操作して、物語世界を探索していくRPG。さまざまなフィールドスキルを利用しての探索や、豊富な戦闘用スキルによるキャラクターカスタマイズなどが特徴となっている。キャラクターイラストや作り込まれたマップ、オリジナルのBGMなども魅力だ。

本作は2014年に体験版が公開され、今回「ひとあそびver」が公開された。「ひとあそびver」は「ひととおり遊べるバージョン」の略で、執筆時現在は予定されている8ダンジョンのうち5ダンジョンをプレイ可能。主に探索や戦闘、アイテム収集などを楽しめる内容となっている。残りのダンジョンやイベントなどは今後のバージョンアップにより追加予定。

RPG『カルエナダンジョン』デモ版公開

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にほへ氏は7日、RPG『カルエナダンジョン』のデモ版を公開した。ブラウザ版とダウンロード版が用意されている。

願いを叶えてくれる神様が居るというダンジョンの最深部である地下150階を目指し、敵を倒しながら進んでいく作品。デモ版では20階までプレイすることができる。1フロアはコンパクトな作りで、デモ版の想定プレイ時間は60分。

戦闘は4人パーティによるターン制で、各キャラクターの行動はターンごとにランダム選出されたスキルを使う形となっており、プレイヤーは基本的にキャラクターの行動順のみを指定するというシステムが特徴。行動順や敵の残りHPの数字、敵が状態異常にかかっているかどうかといったさまざまな条件で効果が変わる攻撃スキルや、次に使うスキルの効果を変えるスキル、行動済みの味方を対象にすると効果が上がる回復スキルなどが用意されており、効率良く敵を倒すための行動順を考えるなど、シンプルな操作で戦術性の高いバトルを楽しめる。

レベルはなく、ダンジョン探索や各種イベントにより最大HP/MPが向上するアイテムや装備品、新しいスキルを入手することでキャラクターを強化していくのも特徴。スキルは各キャラクターごとに同時に6つセットすることができ、スキル構成のカスタマイズによる戦略もポイントとなっている。

シミュレーションRPG『PIRATES 7』C93 体験版公開

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同人ゲームサークル773は、制作中のシミュレーションRPG『PIRATES 7(パイレーツセブン)』の C93体験版を公開した。

大陸が海に沈んだ多島海を舞台に、海賊と騎士団が争うという内容の作品。体験版では専用の1ステージをプレイできる。完成は2018年春ごろの予定。

なお、体験版の公開については「特に決めてないのですが、1月中とかの期間限定になると思います」とのこと。

RPG『Ruina 廃都の物語』の小説版が2月15日に発売

枯草章吉氏制作のRPG『Ruina 廃都の物語』の小説版「Ruina 廃都の物語 1」が2月15日に、KADOKAWAより発売されることが明らかになった。

『Ruina 廃都の物語』は、地図の空白を埋めながら進めていくシステムや、ゲームブック的なテイストが特徴のRPG。2008年にフリーゲームとして公開され、同年開催の第4回ふりーむ!ゲームコンテストで最優秀賞を受賞するなど名作として名高い作品だ。

小説版の執筆は作家の嬉野秋彦氏、イラストはイラストレーターの弘司氏が担当する。

キャラクターアニメーションツール「E-mote」バージョン3.90公開、フリー版「えもふり」が大幅刷新

有限会社エムツーは10日、2Dイラストを滑らかに立体的に動かせるキャラクターアニメーションツール「E-mote」のバージョン3.90を公開した。ループアニメーションの実装や、WebGL SDKの正式リリースといった改良が施されている。

また、「E-mote」のフリー版である「えもふり」が大幅刷新され、動画出力フレーム数の制限撤廃やUnity SDK、WebGL SDKの公開などが行われた。これにより「えもふり」を動画制作に利用したり、ゲームやアプリへ組み込むことが可能となった。

  • 中村友次郎(@finalbeta

    フリーゲームと同人ゲーム、日本ファルコム作品をこよなく愛するゲーム好き。システムに凝ったRPGをとくに好んでプレイします。運営型ゲームはメギド72をPvPメインで、あとは原神など。
    過去に十数年ほど、窓の杜の連載記事「週末ゲーム」の編集と一部執筆を担当していました。