今年のフリーゲームランキングは?「フリゲ2014」開催!おすすめの7作品を紹介

フリーゲーム

今年も残り僅かになってきた。読者の方々は、今年はどんなフリーゲームをプレイしただろうか?もぐらゲームスでは、これまでにいくつものフリーゲーム特集記事を掲載してきた。

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これらは多くの方々に注目頂いた記事となった。日々「面白いフリーゲームで遊びたい!」という気持ちでフリゲをプレイしている方も多いのではと感じる。そんなフリーゲームライフの年末の締めくくりとして、フリーゲームの人気投票イベント「フリゲ2014」が開催される。今回はこのイベントを紹介しよう。

年末好例のフリゲイベント「フリゲ2014」とは?

「フリゲ2014」は、ユーザーがプレイしたフリーゲームの中から「これが好き!」と思うフリゲを投票するユーザー投票型のイベントだ。開催期間終了後の結果発表では得票数に応じて順位付けされるが、それは「作品の出来映え」を決めることを目的としたものではなく、あくまで人気投票の一環として順位付けされている。

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フリゲ2014 あなたが選ぶ今年のベストフリーゲーム

投票の対象となるフリーゲームは「2013年12月1日~2014年11月30日」の間に公開、または最新バージョンとして更新された作品。このフリゲイベントは、毎年年末に開催されている企画であり、昨年開催時にも紹介記事を書かせて頂いた。

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今回の記事で「フリゲ2014」を紹介するに当たって、「今年はあまりフリゲをプレイできなかった!」という人のために、今年話題となったタイトルのうち、短時間でクリアでき、魅力あふれるアイデアで作られた作品を主に紹介したい。気になったゲームがあったら、ぜひプレイしてみてほしい。そして、プレイした中でもし心に残った何かがあれば、ぜひフリゲ2014に投票してみてほしい。

ムラサキ

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『魔王物語物語』『いりす症候群』でおなじみ、サークル「カタテマ」の6年ぶりの新作。
パズルアクション×弾幕STGという新感覚のゲーム。爆発を巻き起こすブロックをショットで撃ち、それらをビリヤードのようにぶつけ合い、連鎖爆発させて敵を倒す、という爽快感。そして素晴らしい音楽とマッチした演出の美しさ。とにかく遊んでみないと分からない、ゲームならではの体験がそこにある。一度クリアしたステージからゲームを開始できる設定になっており、シューティングが苦手な人でも安心して楽しむことが出来る。もぐらゲームスでは下記の作品の詳しい紹介記事を書いているので、こちらも読んでみてほしい。(poroLogue)

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ダンス・マカブル

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『デンシャ』『マヨヒガ』『冠を持つ神の手』など名作アドベンチャーを送り出してきたサークル「小麦畑」の新作。見も知らぬ大聖堂に迷い込んだ少女「アルエット」が、そこから脱出すべく謎を解いていく…というゲーム。立ち絵の2Dキャラクターが活き活きと動くのが印象的で、グラフィック面で豪華なものとなっている。特徴は「正気度」システム。アルエットが狂気を目の当たりにした時にこれが減少し、その代わりに物語の重要情報を得ることができる。しかし、減りすぎて0になるとゲームオーバーとなってしまう。こういったジレンマを含んだシステムがまた面白い。こちらの作品も、もぐらゲームスにて紹介記事を掲載させて頂いた。(poroLogue)

『マヨヒガ』『オシチヤ』『デンシャ』…サークル小麦畑の名作を振り返りながら最新作フリーゲーム『ダンス・マカブル』をレビュー&攻略

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RainyTower

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第6回WOLF RPGエディターコンテスト(以下、ウディコン)にて総合1位を獲得したアクションアドベンチャーゲーム。プレイ自体はマウスクリックだけで行える簡単操作ながら、ブースターを使用して大樹を上ってゆく際の慣性の効いた動きはひとクセもふたクセもある。操作自体は簡単だが一筋縄ではいかない。そんなシステムを前にしたプレイヤーは、初めこそ主人公と同じくあわてふためくかもしれない。しかし慣れてくるうちにプレイヤーの上達を(そして主人公の成長も)強く実感できるような、巧みな難易度設計が施されている。また自機の強化要素も豊富にあるため、アクションゲーム初心者から上級者までそれぞれのプレイスタイルに合わせて楽しめるのも魅力のひとつだ。
気になるストーリーの方は「未知の惑星に不時着した銀河辺境探検隊が、脱出のために必要なエネルギー源を求めて大樹のてっぺんを目指す」……と要約するとシンプルだが、実際は骨組みのしっかりしたハードSF的設定やキャラクターたちのコミカルなやり取り、そしてアツいシナリオが準備されている。密度の高い体験ができる短編作品を探している、そんな人にはうってつけのタイトルだ。(水原由紀)

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召喚指揮候補生

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第5回ウディコンにて総合部門1位を獲得した『帝国魔導院決闘科』を製作したサークル「川崎部」の新作。今作は第6回ウディコンにて2位を獲得している。戦闘システムが独特で、画面に出てくる文章を読んで敵の攻撃を「先読み」し、それに対して有利な攻撃を選び封殺する。という特徴的なものとなっている。こういった練り込まれたシステムだけでなく、「帝国」とその周辺国を舞台とした、想像力をかきたてるストーリー、そして物語後半のとあるシーンでの「ゲームならではの演出」が非常に燃える。総合力が高く、多面的に楽しめる作品だ。(poroLogue)

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ロードライト・フェイス

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RPGから「フィールドマップ」の要素を無くした「ノンフィールドRPG」というジャンルに位置付けられるゲーム。こちらは第6回ウディコンにて総合部門3位を獲得している。縦横無尽に移動できるマップが無いこのゲームで出来ることは、ダンジョンの奥を目指しひたすら「前進」することだけだ。道中で武器などのアイテムを拾い、敵を倒し、ボスのいる最深部を目指そう。
主人公の使う武器には使用回数が決められており、何回か使うと壊れて無くなってしまう。そのため、万全を期してゲームを進めるには常に新しい武器に入れ替えていく必要がある。しかし、残り使用回数1回の武器を使うと通常の2倍の力で攻撃できるという「ファイナルストライク」システムの存在により、古い武器を持ち続けるメリットもある。その一方で持てるアイテムの数は6つと限られているため、何を残し、何を捨てるかを試行錯誤する。こういったジレンマに悩む楽しみが特徴的な作品となっている。こちらのゲームも、以前もぐらゲームスでレビューさせて頂いた。(poroLogue)

取捨選択に悩み続けるRPG。フリーゲーム『ロードライト・フェイス』

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瞳の中のアビス

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インディーゲームイベント「BitSummit2014」のストーリーテラー賞に次点入賞した『マジックポーション・ストーリーズ』などを制作した樹ひかり氏の新作フリーゲーム。本作は「測型ホラー短編ビジュアルノベル」と題されている。上記のような、一見2DのRPGといった画面で物語を進めていくが、プレイヤーはキャラクターを一切動かすことが出来ない。出来ることは「視点を移動させ、主人公の見ていない部分の世界の光景を見るだけ」という特徴的なシステムとなっている。ゲームの世界で、キャラクターが見ていないところで何が起こっていたのか…?「世界を覗き見る」という、まるで神の視点を持ったような体験が出来る本作を、ぜひプレイしてみてほしい。(poroLogue)

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Hero and Daughter

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ニコニコ自作ゲームフェス4で大賞を含む4つの賞を受賞した。フリーゲームのダウンロードサイトふりーむ!では公開以来、週間ダウンロードランキングの1位に君臨し続けている。特徴はなんといっても、レベル1に固定されてしまった勇者が見た目も性格も能力も千差万別な女の子を召喚して一緒に戦うというその設定。そして、7月の公開以来、12月現在も続いているキャラ追加等々のアップデートだ。個人制作のフリーゲームながらほぼ定期的にアップデートを続けることで、ゲームとして成長し続けているといっても過言ではない。やりこみ要素も十分にあり、かわいい女の子を引き連れて戦いたい方も、やりごたえのあるRPGをやりたい方にもオススメしたい一作だ。(すんくぼ)

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フリゲ2014は、12月23日まで開催中です。

いかがだっただろうか。今回の記事では、短めのプレイ時間で濃密な体験の出来る作品を主に紹介した。フリゲ2014の投票期間は「2014年12月01日~2014年12月23日」となっているが、その期間中に楽しむことが出来るはずだ。(『Hero and Daughter』だけは少し例外で、現在もコンテンツ追加などアップデートがなされている)

気になる作品がもしあったら、週末にぜひ遊んでみることをオススメしたい。そして今年プレイした中で思い出に残るようなゲームがあれば「フリゲ2014」に投票してみてほしい。

フリゲ2014 あなたが選ぶ今年のベストフリーゲーム

  • poroLogue(@poroLogue

    もぐらゲームス編集長。大学在学中にフリーゲームをテーマとした論文を執筆。日本デジタルゲーム学会・若手発表会にて「語りとしてのビデオゲーム(Videogame as Narrative)」を発表。NHKのゲーム紹介コーナーへの作品推薦、株式会社KADOKAWA主催のニコニコ自作ゲームフェス協賛企業賞「窓の杜賞」の選考委員として参加、週刊ファミ通誌のインディーゲームコーナーの作品選出、株式会社インプレス・窓の杜「週末ゲーム」にて連載など。

    フリーゲーム作者さんへのインタビュー・レビューなど多数。フリーゲーム歴は10年半ばほど。思い出に残っているゲームは『SeraphicBlue』『Berwick Saga』。

  • すんくぼ(@tyranusii

    学生時代、MMORPG「リネージュ」で朝から晩まで飽くことなきレベル上げと戦争に没頭する毎日を送る。本業では廃人卒業後、国家公務員を経て、再びゲームの世界へ。「もぐらゲームス」を立ち上げました。ハマったゲームはライブアライブ、ファイアーエムブレム 聖戦の系譜、デモンズソウルなど。
    個人ブログもやってます:もぐらかペンギンか

  • 水原由紀(@mizuharayuki

    読みは「みずはらゆき」。ゲーム業界のはしっこに勤めつつ、色々書いてます。思い入れの強いゲームは初代『.hack//』や『風ノ旅ビト』、『Dear Esther』『ゆめにっき』『Ruina 廃都の物語』などなど。2015年マイベストははむすたさんの『ざくざくアクターズ』。美学と工学の交差するゲームを求め、今日も片道切符。Narrative関係勉強中。