フリーホラーゲーム『Nevermore』。親友の手紙から始まる「謎」と「恐怖」の先に待つものは?

アドベンチャー,フリーゲーム,ホラーゲーム

これまでに数多くの作品が生まれたフリーホラーゲーム。昨年も様々なゲームがリリースされ、現在も安定して制作が行なわれてきているジャンルだ。

そんな中、今回は、微ホラー風味のアドベンチャーゲーム『Nevermore』を紹介する。
本作の特徴は1プレイ10分程度で終わるというお手軽さと、物語が全て直接的には描かれないという、プレイヤーの「考察」が必要なマルチエンドの物語が特徴的なものとなっている。さっそく紹介したい。

友人から届いた「謎の手紙」から始まる恐怖

本作の主人公の青年「ケイ」は、友人のバートから、とある手紙を受け取る。その手紙に書かれていたのは、とりとめもない日常的な出来事を綴ったものであったが、最後に短く「兄に殺される。助けてくれ」と書かれていたのであった。それを見たケイは、すぐにバートのアパートに訪れることにした。
アパートに到着したケイはバートを探すが、アパートの中には誰もいなかった。探索するケイだが、そこで待つものは…?

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ケイに届いた友人からの手紙。そこには不審な一文が……

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アパートには人影のひとつもない。一体何があったのだろうか?

このゲームの基本的な進行としては、2Dの横スクロールのマップを探索し、進行に必要なアイテムを見つけつつ、友人バートを探していくものとなっている。アパートの中で見つけたアイテムを使用することで新たな部屋に入ることができるので、友人を見つけるべく探索を進めていこう。

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生活用品が置かれている洗面台

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誰かが生活していた様子を感じる寝室

アパートの中では洗面台や寝室など、様々な場所を調べることになる。取得できるアイテムは、光るシンボルがあったりと分かりやすいものになっているため、探索の苦手な人でも楽しめるアドベンチャーゲームとなっている。

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アパートの探索を行なっていくケイ。次第に部屋を調べつくし、地下に何かあるのではと考えるが……。

謎が謎を呼ぶ、プレイヤーによる「考察」が重要な物語

本作『Nevermore』のゲームシステムは基本、アイテム取得と探索がメインとなるが、このゲームのもうひとつの魅力としては「物語」の要素があげられる。ケイに送られた手紙の謎とは?そして、誰もいないアパートには何が存在するのか……?ゲームを進めていく中の回想で描かれる物語などを含め、それらを読み解いていく楽しみがあるのだ。

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地下への階段を降りるケイ。そこには、まるで血で描かれたかのような謎の文字が……。

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見つけた日記から読み取れる物語を追っていこう

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突如不気味な様子と化す室内。一体何が待ち受けるのだろうか

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現れる謎の存在から逃げ切れ!

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時折はさまれる回想のような場面の意味とは……?

本作は1プレイ15分ほど、エンディングをコンプリートしても1時間はかからないほどの短編となっている。謎に満ちた恐怖の探索アドベンチャーを楽しみたい方は、ぜひ遊んでみてほしい。

[基本情報]
タイトル 『Nevermore』
制作者 ゐおり野(制作者様サイトはこちら
クリア時間 1周15分(エンディングコンプリートまで1時間未満)
対応OS Windows VISTA/7/8
価格 無料

ダウンロードはこちらから
http://www.freem.ne.jp/win/game/8829

  • poroLogue(@poroLogue

    もぐらゲームス編集長。大学在学中にフリーゲームをテーマとした論文を執筆。日本デジタルゲーム学会・若手発表会にて「語りとしてのビデオゲーム(Videogame as Narrative)」を発表。NHKのゲーム紹介コーナーへの作品推薦、株式会社KADOKAWA主催のニコニコ自作ゲームフェス協賛企業賞「窓の杜賞」の選考委員として参加、週刊ファミ通誌のインディーゲームコーナーの作品選出、株式会社インプレス・窓の杜「週末ゲーム」にて連載など。

    フリーゲーム作者さんへのインタビュー・レビューなど多数。フリーゲーム歴は10年半ばほど。思い出に残っているゲームは『SeraphicBlue』『Berwick Saga』。