無料スマホゲーム『TrapMania』。新宿ダンジョンの作者が送る「死ぬたびに強くなる」ゲームとは?

スマホゲーム

恐るべき強敵や罠だらけのダンジョンを、ある時は華麗に潜り抜け、またある時はそれに屈してゲームオーバーとなってしまう…そんなゲームである「死にゲー」は、難しくも歯ごたえがあり、何度も挑戦するうちにゲームがとまらなくなる面白さで人気となっている。スマホで遊べる死にゲーは、これまでにもいくつかの作品をもぐらゲームスで紹介してきた。

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そんな人気ジャンルである「死にゲー」の新作が、今回取り上げる『TrapMania』だ。その入り組んだ構造から「リアル迷宮」とも呼ばれる東京の新宿駅をモデルにした謎解きアクションRPG『新宿ダンジョン』の製作者である上原氏によってリリースされている。本作は既にマックスむらい氏などによりyoutubeで実況されており、話題となっているゲームだ。


マックスむらい氏による連続実況は現在も進行中。

この新作死にゲー『TrapMania』は、黒い帽子を被った男が、ダンジョンの中の数々の罠を回避し、またそれに失敗して死にながらも奥に進んでいく…というゲーム。特徴的な部分は、思わず笑ってしまうほどの理不尽さで襲いかかる罠、そして死ねば死ぬほど強くなるという独特なゲームデザインだ。具体的にはどういうことなのか?さっそく紹介していこう。

理不尽のあまり思わず笑える。プレイヤーを襲う鬼畜な罠とは?

『TrapMania』の大きな特徴の一つは、笑ってしまうほどの理不尽さでプレイヤーを襲うトラップの数々。まずはこちらを見てみよう。

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1ステージは1画面。左からスタートし、右端までたどり着けばクリアだ。
天上から伸びているトゲがいかにも怪しいが…

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やはりトゲが落ちてきた! このくらいのトラップなら、なんとか避けられるだろう。

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あとはゴールを目指すだけ…床のトゲをジャンプで超えれば終わりだ。
と、気を抜いていると…

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なんと、トゲが下から飛んできた!これは避けられない…!

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気を抜いたらやられてしまった…これが『TrapMania』の罠だ。

いかがだろうか。『TrapMania』では何重にも罠が設置されており、ひとつの罠を乗り越えてほっと一安心…した瞬間にプレイヤーの隙を突いてくるのだ。いま紹介したこのステージのトラップなどは、まだまだ序の口。罠のバリエーションはステージを進めていくごとに豊富に、そしてより鬼畜になっていくが、プレイヤーがそこで感じるのは「難しい!」という思い以上に、それを通り越して「笑ってしまう」という気持ちだ。「まさかそんな!?ひどすぎる!」という理不尽すぎる罠の数々は、難しさを超えて次第に笑いを誘ってくる。

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両側からトゲが飛んできた!ジャンプをして何とか切り抜けるが、しかし…

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着地しようと思った場所から「待ってました」とばかりにトゲが…!まるで「孔明の罠」と言いたくなるような、めちゃくちゃな罠の数々…かの有名なPC向けの死にゲー「I wanna be the guy」を思い出す。

死ぬたびに「強く」なるゲームデザインとは!?

『TrapMania』のもう一つの大きな特徴は「死ぬたびに強くなる」というゲームデザインだ。これには2つの意味がある。まず1つには、操作キャラクターである「黒い帽子の男」が強くなるということ。最初こそ1度ミスするとゲームオーバーになってしまうくらいだが、ステージに存在するアイテムである「スター」を集めていくことで、彼の残機を増やすことが出来る。そして、増えた残機はゲームオーバーとなっても引き継がれる。つまり、ゲームをプレイして死んでいくたびに残機が増え、より次のステージへと進みやすくなるのだ。

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ステージ中にあるスターをいくつか集めると残機アップ。積極的に取得しよう。

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何度も死んだ彼の残機は、いまでは30近くに…。
ある程度余裕を持ってステージを進めることができる。

「死ぬたびに強くなる」という意味の2つ目は、コツを覚えたプレイヤー自身が強くなるということだ。『TrapMania』の罠は、どの場所で、どのように発動するのか、という情報を一度でも知ることが出来れば、対策が取りやすいものが多い。そのため、一度その身を持って「死」を体験すれば、次からはある程度乗り越えやすくなっているのだ。

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トラップの発動場所はほぼ固定されているので、一度死んだら対策を取りやすい。

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一見「どうやってクリアするの!?」と思えるステージも、コツを覚えてクリアできるようになるのは達成感がある。

鬼畜な罠を潜り抜け、全クリアしたときの達成感はひとしお!

今回紹介した笑える鬼畜死にゲー『TrapMania』。筆者は文字通り死力を尽くして全ステージをクリアすることが出来た。後半のステージになるにつれてアクションのテクニックを要求されることもあるが、他は理不尽すぎる罠のパターンを覚え、うまく対策していけばなんとかクリアできるだろう。スマホで遊べるゲームとしてちょうどよいボリューム、そして高い難易度ながらもついつい挑戦したくなり、次第に自分の腕前が上達していくことも楽しめる作品になっていると感じた。話題沸騰の「死にゲー」で遊びたい人はぜひプレイしてはいかがだろうか。

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なんとか全ステージをクリア…!ぜひこの達成感を味わおう。

[基本情報]
タイトル
TrapMania
制作者 daisuke uehara
クリア時間 4時間~プレイヤーによる
対応OSと価格 iOS版:無料 Android版:無料

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  • poroLogue(@poroLogue

    もぐらゲームス編集長。大学在学中にフリーゲームをテーマとした論文を執筆。日本デジタルゲーム学会・若手発表会にて「語りとしてのビデオゲーム(Videogame as Narrative)」を発表。NHKのゲーム紹介コーナーへの作品推薦、株式会社KADOKAWA主催のニコニコ自作ゲームフェス協賛企業賞「窓の杜賞」の選考委員として参加、週刊ファミ通誌のインディーゲームコーナーの作品選出、株式会社インプレス・窓の杜「週末ゲーム」にて連載など。

    フリーゲーム作者さんへのインタビュー・レビューなど多数。フリーゲーム歴は10年半ばほど。思い出に残っているゲームは『SeraphicBlue』『Berwick Saga』。