今後のアップデートと完成が期待される、注目の製作途中フリーゲーム3選(2020年10月号)

今後のアップデートと完成が期待される、注目の製作途中フリーゲーム3選(2020年10月号)

日々、個性豊かな新作が誕生し続けているフリーゲーム。その中には完成品に限らず、現在製作途上のものもあり、公開後も都度実施されるアップデートで完成に向け、着々と進歩し続けている。

本記事では、そんな製作途上のフリーゲームより注目の3本を紹介。

今月はRPG、ノベル+シミュレーションRPG、そしてシューティングの3ジャンルから注目作をピックアップ。どれも今後のアップデート、完成版の登場が期待されるタイトルだ。
ぜひ、機会があればプレイしてその魅力を確かめてみて欲しい。

目次

  1. カタシロ
  2. 神祓 ~ミハライ~
  3. DataDiver

カタシロ

ごく普通のファンタジーRPG『カタシロ』を遊び始めたプレイヤーが、作品内の「形代(かたしろ)」に乗り移って、ナレーターと共にゲーム世界を渡り歩き、やるべきことを見つけていくRPG。

その名が現す通りの主人公の姿を変えながらゲームを進める「形代システム」が最大の特徴。形代を切り替えると、その姿に応じた「交渉術」が使えるようになるほか、登場人物たちの会話も変化する仕組みになっている。

戦闘も「交渉術」が象徴するように、敵との和解を目指す一風変わったコマンド選択型のシステム。単刀直入に言えば、国内でも高い人気を誇るインディーゲームUndertale』(紹介記事)のオマージュである。実際に本作は作者が『Undertale』を遊び、感じたことを独自の解釈で詰め込んだ作りになっている。

ただ、作風はギャグ寄り。人間と悪魔が共存・対立している設定こそあれど、登場人物たちはカオスの極みな面々揃いで、面白おかしい雰囲気になっている。また、主人公は不在。プレイヤー自身がゲーム世界に形代を借り、干渉しているというメタフィクション色強めの設定になっている。それもあって、道中では前途多難なトラブルが連続。最終目的が「やるべきことを見つける」だけにある、予測不能なストーリーが描かれていく。

グラフィックも大半は自作。特にモブキャラにも固有の顔グラフィックを用意しているのは圧巻の一言だ。『Undertale』のオマージュ作品としての完成度は高く、戦闘システムの再現度の高さは経験者なら驚くこと請け合い。それでいて、単なる物真似に終始しない独自の工夫と世界観で楽しませてくれる。

既に作品としては完成済みのようだが、執筆時点でも完全版の公開は行われていない。近日中とのことなので、今ではそれを待つのが良さそうだが、雰囲気や戦闘システムの出来が気になるならぜひ、ダウンロードして確かめてみて欲しい1本だ。

[基本情報]
タイトル:『カタシロ』
作者:長月 由
クリア時間:2~2時間半
対応OS:Windows
価格:無料

ダウンロードはこちら
※ふりーむ!
https://www.freem.ne.jp/win/game/18111

※公式サイト
https://malum0702.wixsite.com/katashiro

神祓 ~ミハライ~

「呪(ノロイ)」を操って凶悪犯罪を起こし、さらなる呪を生み出す者「業呪」を討つため、神祓(ミハライ)の「ナギサ」が正の情念「祓(ハライ)」と共に彼らの起こす事件に挑むストーリーを描いたシミュレーションRPG(SRPG)。「SRPG Studio」製タイトル。

厳密にはノベルSRPGとも称せる、ノベルゲームとSRPGを合体融合させた作品。作者のブログによればメインはノベルパートとのことで、実際に一般的なSRPG以上にイベントデモのボリュームが大きめになっている。

ただ、SRPGパートもシステム周りの工夫が光る作り。基本は自軍と敵軍のフェイズを交互に繰り返すターン制だが、「霊源」と称された能力強化を図るエリアの確保及び活性化、呪の源流を破壊し、敵軍の防衛網(バリア)を解いていく独特な戦術が試される。また、それらの行動を成功させると自軍ユニットの能力が強化。ターンが経過する度に元の能力値以上に強くなり、戦闘を有利に進めていけるようにもなる。自軍ユニットこと「祓」も主人公のナギサが召喚する仕組みという、少し変わったもの。ナギサと祓は隣接することで能力が上がり、敵側もまた同様なことから、単独行動が推奨されないバランスとされているのも特徴のひとつになっている。

体験版では序章の「第一夜. 雨傘」をプレイ可能。最終的に全5章となるようだが、この序章だけでもかなりのボリューム。ストーリーも各種設定から演出面も凝った仕上がりで、先が気になる内容だ。解像度の設定が高い関係で、PCのスペックによっては処理周りが重くなる点こそあるが、ノベルゲームとSRPGを組み合わせたその作りだけでも体験の価値は大いにある1本。SRPGパートをまるまるスキップできる、驚きの「ノベルモード」も用意されているので、ノベルゲーム好きの人も要注目だ。

[基本情報]
タイトル:『神祓 ~ミハライ~』
作者:夢観士あさき
クリア時間:2~3時間
対応OS:Windows
価格:無料

※ダウンロードはこちら
http://muyuu.sakura.ne.jp/05gm/gm04/gm04_top.html

DataDiver

「WOLF RPGエディター」(ウディタ)製の見下ろし型全方位シューティングゲーム。西暦2030年、旧式のパソコン内で起動し続けていたプログラム「Diver」が2020年の12月24、25日に起きた大事件の記憶を追体験していくというストーリー。

キーボードのWASDキーで自機を動かし、マウスで狙いを付け、左クリックで照射しながらプレイ。いわゆるツインスティックシューターだが、ゲームパッドには非対応。

基本的に自由に移動可能なフィールドを進み、装備された武器で敵のプログラムを破壊しつつ、目標の達成を目指すミッションクリア型となっている。「ふりーむ!」のダウンロードページに複雑と記されている通り、自機への武器装備、能力強化などの豊富なカスタマイズ要素を備えており、プレイヤー好みの強化を図りながらのミッション攻略を楽しめる。武器の種類も豊富かつ、ステージ攻略中に獲得していく過程からハックアンドスラッシュ(ハクスラ)的な遊び心地もある。キーボードで指定されるコマンド(英単語)を入力するタイピングゲーム風のイベントもあり、ストーリー上でハッキングをテーマとしているなりの独自性が表現されている。

そんなストーリーも緻密な設定、ボリューム感のある会話デモが異彩を放つ。グラフィックも見た目こそ地味だが、敵プログラムとのスリリングな撃ち合い、SF色溢れる演出で盛り上げてくれる。体験版ではゲーム開始の時点で武器変更から能力強化まで幅広く可能で、ステージも選び放題なことから困惑しやすい所もあるのだが、少し触るだけでも非常に手の込んだシューティングゲームになっていることが分かる出来。前述の通りマウス+キーボード限定だが、全方位シューティングゲーム好きには注目の1本だ。

[基本情報]
タイトル:『DataDiver』
作者:loive0315
クリア時間:1~3時間
対応OS:Windows
価格:無料

※ダウンロードはこちら
https://www.freem.ne.jp/win/game/23283


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    シェループ(@shelloop

    様々なゲームに手を伸ばしたがる人。2D、3Dのアクションと手強めの戦略シミュレーションを与えると喜びます。

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